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「戦争する国」づくりへ自治体を丸ごと協力させ、若者を戦場に駆り出す、安倍9条改憲を許さない(談話)

2019年2月20日

書記長 中川 悟

 安倍首相は、2月10日の自民党大会で「(自衛隊の)新規隊員募集に対して都道府県(※注1)の6割以上が協力を拒否している悲しい実態がある」「この状況を変えようではありませんか。憲法にしっかり自衛隊を明記して、違憲論争に終止符を打とうではありませんか」などと述べた。

 自衛隊法97条では、市町村が「募集に関する事務の一部を行う」と定め、同法施行令第120条では、市町村に「資料の提出を求めることができる」とされているだけで、これに自治体が応じる義務がないことは防衛省も認めている。にもかかわらず、これを非難し、自治体が全面的に協力すべきとする態度は地方自治の否定であり、到底許されるものではない。

 しかも、安倍首相の発言をめぐって、自民党が同党国会議員に「自衛官募集に対する地方公共団体の協力に関するお願い」と称する文書を出し、上記施行令を根拠に、選挙区内の自治体に「募集対象情報の紙媒体又は電子媒体での提出」を求める“圧力”をかけようとしていることも明らかになっている。

 安倍首相が「自衛隊を書き込むだけで何も変わらない」と述べる9条改憲の狙いの一つが、「戦争する国」づくりへ自治体を丸ごと協力させ、若者を戦場に駆り出すものであることに他ならない。加えて、戦争法の強行可決や集団的自衛権行使の容認を決定したもとで、安倍政権によるこうした強要に対し、憲法尊重擁護義務のある自治体・自治体労働者は絶対に従ってはならない。

 こうした動きを先取りする形で、京都市では、従来の住民基本台帳の閲覧を認めるだけの協力から、18歳と22歳になる市民の個人情報2万8千人分を宛名シールで自衛隊に提供する方針を決め実行しようとしている。これに対し、同市の個人情報保護条例を基に、当事者・家族による「利用停止請求」を求める市民運動にも発展し、市に「本人が入隊の意思がなければ、宛名シールから外す」と答弁させるなど、壁を崩しつつある。

 戦前・戦中、自治体と自治体労働者は、戦争推進体制の下部機構として全国のありとあらゆるところから、侵略戦争遂行のために住民を戦場に兵士として駆り出す役割を強制された。また、国家総動員体制を作り上げ、人も、金も、物資も、食料も戦争に役立つものであれば、ありとあらゆるものを強制的に動員する役割を担わされた。さらに、軍人が不足すれば、14・15歳の少年を説得し、志願兵として戦場へ送り出す一翼を担わされたのも自治体と自治体労働者であった。

 私たちはそうした痛苦の反省から、戦後、「二度と赤紙は配らない」のスローガンのもと一貫して戦争と戦争への協力に反対し、平和憲法と地方自治をいかす取り組みをすすめてきた。そうした立場からも、安倍首相と自民党による、地方自治を否定する自衛官募集の強要に満身の怒りをもって抗議するとともに、そのことを口実とした9条改憲を断じて許さない。

 私たち自治労連は、「安倍9条改憲NO 3000万人署名」を引き続いて推進し、また、市民と野党の共闘で統一地方選挙、参議院選挙に勝利し、安倍9条改憲の息の根を止めるとともに、安倍政権そのものに終止符を打つ草の根からの運動を全国の地域と職場で展開し、総力をあげて奮闘することを、あらためて表明するものである。

以上

注1…「都道府県」は「市区町村」の事実誤認

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