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安倍政権は日本を海外で戦争できる国にするため、集団的自衛権の法制化、海外派兵恒久法の制定等を内容とする「戦争法制(安保法制)」を閣議決定し、今国会で決定しようとしています。「戦争法制」は、戦後70年間、平和憲法のもとで「戦争」によって一人も殺し、殺されることがなかった日本が、アメリカが行う戦争にいつでもどこでも「参戦」することを可能にし、世界に誇る平和憲法を破壊し日本を「戦争する国」に変質させる歴史的な悪法です。自治労連は戦争法制を許さない取り組みを全力で進めています。

この度、自治労連弁護団は、自治労連弁護団意見書「地方自治の真価が問われる―『海外で戦争する国づくり』と自治体・自治体労働者」をとりまとめました。多くのみなさんにご覧いただき、平和憲法を守る広範な運動にぜひご活用下さるよう発信いたします。

自治労連弁護団意見書
「地方自治の真価が問われる――『海外で戦争する国づくり』と自治体・自治体労働者」(PDFファイル)

自治労連弁護団意見書ポイント(PDFファイル)

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水道法の「改正」案について(談話)

水道法の「改正」案について(談話)

2017年3月27日
書記長 中川 悟

 政府は3月7日、16年ぶりとなる水道法「改正」案を閣議決定し、国会へ提出した。
 水道法「改正」案は、水需要の減少、水道施設の老朽化、人材不足など、現在の水道事業体が抱えている問題を解決するために「水道事業体の基盤強化」を行うことを主な目的としてかかげている。
 もとより、中小事業体の技術者不足や水道財政の悪化など現在の水道事業が抱えている問題は深刻である。住民のいのちと暮らしを守る水を24時間365日供給し続ける水道事業を持続可能な経営にするために、事業体である市町村のみならず県や国の責任は重要である。

 今回の水道法「改正」案のポイントは大きく2点に整理されるが、内容については、果たして目的通りに問題を解決するものとなるのかについて、疑問な点が多い。
 第一の疑問は、「改正」案が、「広域連携の推進」をかかげていることである。「改正」案は、国が水道事業体の基盤強化のための「基本方針」を定め、都道府県が関係市町村の同意を得て「強化計画」を定めるとしている。水系を単位とした事業の統合は確かに選択肢のひとつであり、さまざまな計画を策定し予算化する際には、国や県の関与が必要であることは理解できる。しかし、各地で問題化している「自己水源の放棄」や、「余剰化したダム水の押しつけ」のように、「広域連携推進」の名によって、国や県による強権的な「広域化」が推し進められる可能性は否定できない。法「改正」の論議の中で、強権的な「広域化」が押し付けられることのないようにするための担保を確保するとともに、水循環基本法の趣旨に則り、事業体や地域住民が、住民自治のもとで統合の是非を判断できる環境を作ることが必要である。

 第二の疑問は、「改正」案が「官民連携の推進」をかかげていることである。現行のPFI法においても、さまざまな公共施設の管理運営を民間に委ねることが可能になっている。更に2011(平成23)年のPFI法「改正」により、水道事業を含めたさまざまな公的事業の経営権の譲渡(コンセッション)まで行えるようになった。
 「改正」案は、水道事業者としての位置付けは従来通りに維持しつつも、厚生労働大臣等の許可を受けて、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入するため、その手続を簡略かつ明確にしており、コンセッションが一層加速されるおそれがある。

 水道事業のコンセッションについていえば、厚労省自身が自治労連公営企業評議会とのレクチャーの場で「赤字の事業体がコンセッションで単純に黒字になるとは考えていない」「簡易水道など零細の事業を対象と考えていない」と述べているように、現在各地で検討されているコンセッションの動きは、多くの疑問を呈している。厚労省は「コンセッションはあくまでも基盤強化の選択肢のひとつにすぎない」と述べているが、今年2月に総務省より出された「公営企業の経営のあり方に関する研究会」報告においては、「水道事業は現在の経営形態のあり方自体を見直し、広域化等や更なる民間活用といった抜本的な改革を検討する必要がある」としている。水道法の「改正」が行われれば、コンセッションは「選択肢の一つ」ではなく、既定の路線として「広域化」とともに、各地の事業体に押し付けられる可能性は否定できない。

 現在、大阪などで進められようとしている水道事業の民営化については、住民の不安が大きく、各地で民営化反対運動が起き、地方議会においても民営化の議案が否決される事例が相次いでいる。一時、水道事業の民営化が先行したヨーロッパをはじめ諸外国では、再び公営に戻す動きが顕著となっている。この教訓は「いのちの水は、金儲けの対象にしてはならない」ということである。特に財政基盤の脆弱な水道事業体が民営化されれば、「採算が取れなくなった」として民間業者が撤退することが予想され、公的資金の投入を求める「第二のJR北海道」となる可能性は大きい。

 厚労省の説明では、「広域化推進」「官民連携」を進めるための目的に、「中小事業体の技術者不足解消」をあげている。すでに中小事業体の技術者不足は前回の水道法「改正」(2002年)において大きな問題とされ、その「改正」目的は「技術力の高い第三者(他の水道事業者等)に業務を委託して適正に管理を行うための規定の整備を行う」ためとされていた。
 しかし、主に他の水道事業者に委託をするとされていた2002年の水道法「改正」が、当初掲げた目的、趣旨とはかけ離れ、民間の「第三者」への委託に舵が切られる中で、ますます中小事業体の技術力低下に拍車がかかったことに対して検証を行うことが必要である。また、今の深刻な事態を招いた原因が、この間の行財政改革であり集中改革プランによる人員削減と地方財政の疲弊であったことも明確である。これらの検証が本法「改正」における議論において、求められなければならない。

 水道法「改正」案では、第1条(目的)の中で従来かかげていた「水道事業を保護育成する」という目的が「 水道の基盤を強化する」に変えられている。普及率の面から見れば、「育成」という目的は概ね達成したと言えるが、「人(人材確保)、モノ(設備の整備)、金(財政の保障)」の面では、国は今まで十分な保護育成を行ってきたとは言えない。国の意図する「基盤の強化」とは、先に述べたように「広域化等や更なる民間活用」の色合いを濃くしている。

 自治労連は、住民のいのちと生活を支える水道事業を維持・充実させるために、住民、地方公共団体、労組、民主団体、水道労働者と共同して取り組みを進めてきた。水道法を管轄する厚生労働省をはじめ国の機関に対しても、水道事業の民営化や「広域化」を進めることの問題点を指摘し、改善を求めてきた。
 今回、政府が国会に提出した水道法「改正」法案についても、住民や水道事業に関わる多くの団体とも共同して、住民本位の水道事業が進められるように問題点を追及していくものである。

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