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自治体の仲間

 

2011年2月号 Vol.447

悠湯旅情
第126湯
北東北にたたずむ美しき神秘の湖 十和田湖畔温泉
穏やかな湖面に秘めた歴史を紐解く旅へ
 東北地方の北部、青森県十和田市と秋田県鹿角郡小坂町の間にまたがるのが十和田湖です。外輪山に囲まれ、ブナなどの林が湖畔にまで広がる豊かな自然と、穏やかで美しい湖面が魅力です。
 また、十和田湖を源流とする奥入瀬(おいらせ)川流域に約14キロメートルにわたって続く、原生林に囲まれた美しい奥入瀬渓流も、十和田湖の魅力を際立たせる見どころのひとつです。銚子大滝や雲井の滝など見ごたえのあるポイントも多く、観光やハイキングにも絶好のスポットとして人気です。
 十和田湖は著名な芸術家や歌人にも愛されました。特に日本を代表する詩人であり、彫刻家でもあった高村光太郎が、晩年に最後の彫刻作品として製作した「乙女の像」が中湖の湖畔に立てられており、いまでは十和田湖のシンボルとなっています。
 静かなたたずまいを見せる十和田湖ですが、その歴史には激しい自然活動がありました。十和田湖は火山の噴火によってできたカルデラ湖で、初期に形成されたカルデラ(噴火による凹み)のなかに、その後の噴火によってさらにカルデラが形成される、「二重カルデラ」という珍しい構造となっています。そのため湖の中央に近い中湖付近が、他の部分に比べて非常に深くなっているという特徴があります。
 また、十和田湖には他にも珍しい歴史があります。県境にまたがる十和田湖は、江戸時代から郡の境界が不明確で、1871年の廃藩置県によって青森県と秋田県に隔てられた際にも、湖のどこが県境となるかは決められませんでした。以来130年以上にわたって県境未定のまま年月が過ぎ去りましたが、2008年に青森県、秋田県の両知事と十和田市長、小坂町長の四者によって境界が定められたという、他にあまり例を見ない経緯を持っています。
 「乙女の像」が立っている十和田湖南東部の休屋と呼ばれる地区には、十和田湖畔温泉があります。地下900メートル以上の深さまでボーリングして源泉が掘り当てられ、2003年に開湯したという新しい温泉で、現在約20軒の旅館が営業しています。
 今回は、温泉街の秋田県側のはずれにある湖畔の宿「緑水閣」をご紹介。ブナ林のなかの静かなたたずまいと、中尊寺金色堂にも使われた青森ヒバ造りの大浴場が自慢です。


▲静かな湖面に日没の日が映り込む幻想的な風景も
▲湖畔に立つ「乙女の像」と高村の歌碑は名所のひとつ


温泉メモ
十和田湖畔温泉 湖畔の宿「緑水閣」
所在地/ 秋田県鹿角郡小坂町
十和田湖字休平50
交通/ JR八戸駅、青森駅からバス。
東北自動車道小阪I.C.もしくは
十和田I.C.から自動車。
冬季は通行止めにご注意ください。
問い合せ/ 0176−75−1511
HP/ http://www.imgnjp.com/ryokusui/
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