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自治体の仲間

 

2009年2月号 Vol.423

悠湯旅情
第105湯
名水と城下町 千葉・君津市久留里(くるり)
豊富な地下水「上総掘り」が生活に密着
 房総半島のほぼ中心部に位置する君津市・久留里は、古くからの「城下町」です。
 また、この地方で生まれた「上総掘り」という深井戸掘り抜き技術と豊富な地下水が「生きた水」として、飲料水や農業用水として生活に密着してきました。環境省の「平成の名水百選」にも選定されています。いまでもJR久留里駅周辺には、「上総掘り」による自噴井戸が5カ所あり、自由に水汲みができることから県内をはじめ観光客も水を求めて来ます。久留里には4つの酒蔵がありこの名水で仕込んだ清酒は格別という左党も少なくありません。
 「上総掘り」とは、やぐらを組んで大きい車を仕掛け、これに割り竹を長くつないだ物をまいておき、その竹の先端に取り付けた堀鉄管で掘り抜く工法です。安価で容易な井戸掘り技術で、しかも500メートル以上の掘削が可能で、水不足で悩む東南アジア・アフリカなど開発途上国からも注目され技術指導が行われています。
 久留里のシンボルである久留里城は、戦国期から近世にかけて続いて房総の名城といわれています。室町時代に武田氏が支城として築城、その後、安房(あわ)の里見氏が攻め落とし上総の本拠地としました。徳川時代には黒田氏が、最後の城主として明治維新を迎えました。久留里城は城の完成後に、3日に一度21回雨が降ったと言う伝説から「雨城」とも呼ばれています。現在の久留里城は当時のものとは違いますが、昭和54年に再建され、隣接する城址資料館とともにふるさとの歴史や自然・文化を伝えています。
 久留里地区にはJR久留里線が走っています。一時期、赤字線を理由に存亡の危機にたたされましたが、地元を中心に結成された「久留里線を守る会」の存続運動によって、いまも地域の人々の足として大切な役割を果たしています。首都圏のJRでは2線となった非電化のローカル線として、またJR全体でも3カ所という駅員と運転手が交換する「タブレット」方式路線として、鉄道ファンの注目を浴びています。
 JR久留里線の終点・上総亀山駅から徒歩10分に「亀山温泉」があり、県内でも古くから開けた温泉として、県内はもとより首都圏からのお客を迎えています。


▲「上総掘り」方式の井戸堀やぐら
(久留里城址資料館)
▲「雨城」の別名がついた久留里城と天守閣

▲今ではめずらしくなったタブレット交換のJR久留里線
 


温泉メモ
●君津市亀山温泉
泉質/ 含ヨウ素、臭素、重曹食塩微温泉
(弱アルカリ性)
効能/ リュウマチ、婦人病、創傷、
やけど、皮膚疾患など
交通/ JR久留里線終点「上総亀山」駅
下車徒歩10分
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