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自治労連機関紙

自治体の仲間

 

2007年7月号 Vol.404

My Way My Life
(88)
横浜市従 山口 陽子さん
もうひとつの世界と私たちの世界をつなぐ
 
 アメリカ主導の多国籍軍による一方的な侵攻に始まったイラク戦争。そのイラクで「今も戦争から生き延びている」リバーベンドと名乗る20代の女性が、抹殺されようとしているもうひとつの世界から発信しているブログがあります。「この4年近くの間に3000人のアメリカ人が死んだ?本当?それはイラク人の1カ月の死者数にも満たないじゃない。アメリカ人には家族がいた?それはお気の毒さま。わたしたちもおんなじよ。道端の遺体や遺体安置所で身元確認を待っている遺体たちもね」「12歳の少年が庭で遊んでいて撃たれた。当のアメリカ兵たちは、少年は巻き添えをくったのだと言っている。少年の母親は髪を振り乱して泣き叫び、父親は地面を叩いてうめいた」。いつ果てるともわからない、どうしようもない絶望感にズタズタに引き裂かれ壊れそうな心を「わたしたちはみんな、誇りにしてきた思いやりや礼節を失ってきていることが悲しい」と説く作者。そして痛烈な政治批判と戦火の日常が赤裸々に綴られています。
 このブログは、2005年10月にルポルタージュ文学に授与される世界で唯一の賞、「ユリシーズ賞」第3位に選ばれました。山口さんは、このブログの日本語翻訳チームのメンバーです。
 「なぜ世界の半分が飢えるのか」南北問題や社会的貧困などに心を痛めていた学生時代、まるでTVゲームのような湾岸戦争が起こったとき、「爆撃の下で、多くの悲劇に見舞われている人たちがいる。私に何が出来るだろうか?」と考え、同じ思いの仲間と共に、使わなくなった大学の教科書(単位取得後は不要)を提供してもらい、必要な学生に売って、集まったお金を「国境なき医師団」に送金したとのこと。
 「本当は国境なき医師団のような活動家になりたかったんですが体が弱かったのであきらめて、経済や社会の勉強をしていました」。しかし、在る時ふと気づいて、「ストイックに勉強するよりも、できることを、好きな行動をしよう」と思い至ります。その一つがこのブログでした。
 翻訳チームでは、彼女が発信している限り、続けていこうと話し合っています。いつか、リバーベンドに会える日が来ることを願って。


イラクへの扉がそこにある

 2003年8月から始まったこのブログが本になっています。「いま、イラクを生きる バクダッド・バーニング1・2」出版社アートン 定価1400円(平和と国際連帯委員会は1000円で普及中)/山口さんは日本語翻訳チームの一人

 


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