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自治体の仲間

 

2007年2月号 Vol.399

悠湯旅情
第83湯
京都府宇治市 お茶の香りとふたつの世界遺産
平等院鳳凰堂は「浄土の世界」
 京阪電車宇治駅で降り、宇治橋を渡ると、平等院鳳凰堂への参道が続いています。かたわらには『源氏物語』の紫式部の像が十二単の姿で見つめています。参道に一歩踏み込むなり、何ともいえない、いいお茶の香りが風に乗って漂います。参道はまさに癒しの「お茶テラピー」。「宇治のお茶」は環境省の「かおり風景百選」にも選ばれています。
 平等院は1052年、時の関白・藤原頼道が「浄土世界」を求めて創建。阿弥陀如来を安置した国宝の阿弥陀堂の、池や庭園と一体になった建築美はさすがに「世界遺産」。阿弥陀堂は一般的には鳳凰堂として知られ、10円硬貨に刻まれています。その美しさに、あらためて10円硬貨と見比べてしまいます。また、正面の屋根の上の鳳凰は1万円紙幣のデザインとしても描かれています。
 境内に隣接したミュージアム「鳳翔館」に入ると、修復作業で取り外した鳳凰堂の各部分が映像と実物でじっくりと鑑賞できます。
 平等院から宇治川の中洲にかかる喜撰橋、朝霧橋を渡って対岸に行き、宇治のもうひとつの世界遺産「宇治上神社」に。宇治上神社の拝殿は鎌倉時代、本殿は平安時代に建てられたという日本最古の神社建築です。境内には近くの学校の運動系クラブの部員が優勝祈願らしく、神妙な顔でお参りしている姿が目に付きました。
 「宇治上神社」から少し奥にいくと、宇治市立の「源氏物語ミュージアム」がありました。全国に文学館はたくさんありますが、単一の文学作品をテーマにした文学館はここだけという珍しいものです。紫式部が書いた『源氏物語』全54帖のうち最後の部分は『宇治十帖』の名で、宇治を舞台に、光源氏の子や孫を中心に描きました。ミュージアムは、「源氏物語」の世界を映像と展示でわかりやすく示し、実物の牛車や十二単も展示されています。


 


宿泊メモ
●旅館「花やしき浮舟園」
 「花やしき浮舟園」は、宇治川のほとりにあります。生物学者としても著名で、戦前の労農党代議士として治安維持法下で天皇制権力とたたかい、凶刃に倒れた山本宣治の実家としても知られています。敷地の中の蔵に「山本宣治資料館」があり、事前に連絡すれば入館することができます。

所在地/ 〒611−0021
京都府宇治市塔の島前
交通/ JR・京阪電車宇治駅から徒歩5分
温泉/ 天然温泉ではありませんが、
「さわらびの湯」「鳳凰の湯」
「抹茶風呂」があります。
宿泊/ 1泊2食で2万1000円から。
昼食付き日帰り入浴プランもあります。
問い合わせ/ 0774−21−2126

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