2006年11月号 Vol.396

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午後12時40分に、座席を半分くらい埋めた状態で出発した。駅の売店で買ったサンドイッチを食べ終わる前に列車はグラスゴーの市街地を通り抜けた。あっという間に牧草地と畑というよく見る景色に突入する。お隣さんは親戚の家に行く関係で、この線によく乗るらしく、時々説明してくれた。
しばらくこの景色が続いた後、日本でも歌で有名なロッホ・ローモンドにかかった。茫漠とした大きな湖だった。スコットランドではどこでもそうだが、日本のようには観光化されていない。オーバンとの分岐点のクリアンライヒで列車は2両切り離され、マレイグ行きとオーバン行きに分かれる。乗客も大分入れ替わった。
このあたりから景色は変化に富み、左右の車窓にロッホ(スコットランド語で湖や細い入り江のこと)や山々が見えてくる。何といってもすばらしかったのはラノッホ駅から次のコロア―駅にかけてのラノッホ荒野である。あたり一面ヘザー(エリカの仲間)におおわれた湿地で、時々、小さな池もある。まさに何もない景色が続く。
フォート・ウイリアムで半分以上の乗客は下車し、いよいよマレイグまでの夢のような1時間20分が始まった。一瞬たりとも目が離せない景色が続く。山々、ロッホ、川、滝、入り江とめまぐるしく景色は変わる。ハリー・ポッターで有名になった世界最古のコンクリート橋「グレン・フィナン鉄道橋」もカメラに収める。モラーの白い砂浜をすぎると、まもなくマレイグである。スカイ島や小さな島々が昼のように明るい海の向こうに浮かび、5時55分にマレイグに到着した。
▲スカイ島や小さな島々が浮かぶマレイグの港 |
▲ハリー・ポッターで有名になったグレン・フィナン鉄道橋 |


