自治労連機関紙
2006年10月号 Vol.395

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「森林セラピー」とは、森林の地形や自然を利用した医療、リハビリテーション、カウンセリングなどをさし、森林浴や森林レクレーションを通じて健康回復・維持・増進活動のことです。綛谷珠美さんは、「里山」における森林セラピーの実験・研究にとりくんでいます。
「里山の多い千葉県では、健康と癒しの森林整備を数年前から行っています。医療機関や保育園とともに、高齢者、幼児、障害者を対象としてより具体的な森林療法プログラムの作成や効果検証をしています」と綛谷さんは語ります。
2004年7月には、人の生理的効果に着目した世界で最初の森林浴実験が、千葉県立清和県民の森で実施されました。この結果から、20分間程度の散策や座って景観を眺める場合、明るく管理されたコナラ林では、心理的・生理的なリラックス効果があることが判りました。県内医療機関等とともに森林研究センターがおこなった森の効用では、「軽い痴呆症で入院されている高齢者が週1回決まった時間に近くのスギ林に出かけた結果、森に出かけた日の睡眠時間が長くなる傾向がみられました。森へ行くことで、思い出がよみがえり、昔話に花を咲かせる方や、トンボを捕まえようとする方もでて、森は五感を通したよい刺激になったようです。幼児への影響では、5歳児が野山を駆け回り、焚き火を起こす様子からも、森は『生きる力』を教えてくれるような気がします」と綛谷さん。
また、障害者への効果検証や森林療法プログラムの検討も、多様な形態でとりくまれています。例えば、リュウマチ患者の森林散策は、免疫機能や体内の不要物の体外排出機能が向上することやストレスの原因となる痛みが減少する効果が得られています。「森林がリハビリや健康づくりに、非常に有効な場所となることがわかってきています。どういう森林づくりをするべきか、さらに研究をすすめたい」と意欲的な綛谷さん。しかし「実績を出すには、長い時間を必要とする分野」とも強調します。
環境条件の整備と充実が求められています。
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いかにも癒されそうな木漏れ日の漏れる森林 |
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