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自治体の仲間

 

2006年8月号 Vol.393

悠湯旅情
第78湯
岐阜県 中津川市
雨の中の木曽路をいく
石畳と坂の宿場町・馬籠宿
 「木曽路はすべて深い山の中である」。『千曲川旅情の歌』や『破戒』で知られる文豪・島崎藤村はその自伝的小説『夜明け前』の冒頭に書いています。中山道が木曽の国にはいると、「木曽十一宿」といわれた宿場がありました。贄川(にえかわ)、奈良井、藪原、宮ノ越、木曽福島、上松、須原、野尻、三留野、妻籠、そして一番南に位置しているのが馬籠宿です。
 訪れたのはちょうど雨の日。小雨にけぶる石畳の坂道には、復元された古い日本家屋の家並み、土蔵、水車がつづき、当時の宿場の風情が再現されています。
 どっしりした構えの店に、馬籠宿の賑わいを記した文献や、木曽谷の人々の暮らしぶりを今に伝える「馬籠本陣資料館」の看板がかかっていました。軒を連ねるみやげ物屋、名物の五平餅やおやきの店、喫茶店も茶店のようで、雨がむしろ、宿場の雰囲気を高めてくれます。
 馬籠宿のちょうど中間あたりに、藤村記念館がありました。文豪・島崎藤村は馬籠で生まれ、生家は代々、宿場の本陣をしていた名士でした。藤村が少年時代にその2階で古書を学んだ本陣は1895(明治28)年の大火で消失し、記念館はその本陣跡につくられました。初版原稿、愛蔵品、藤村一族の遺品が展示されています。
 馬籠宿の近く、旧中仙道に沿った現在の国道19号線の「道の駅・賎母(しずも)」には、「東山魁夷・心の旅路館」があります。
 東山魁夷は風景画家として世界に知られた芸術家で、青年時代に徒歩で木曽路を歩き、御嶽山にも登った体験が、その後の画家への道を決定づけさせたことから、木曽路は人生の貴重な場所でもありました。小さな美術館ですが、作品の一つひとつをじっくりと鑑賞できます。
 温泉は阿寺温泉「恋路の湯」はどうでしょう。露天岩風呂に浸かりながら中央アルプスを一望するのも一考です。別名美人の湯ともいわれているとか。8種類の機能風呂も完備しています。フォレスパ木曽にはフィールドアスレチックやジャンボすべり台などもあります。


 
 


温泉メモ
●阿寺温泉「恋路の湯」/フォレスパ木曽
交通/ 国道19号線野尻トンネル・
野尻交差点から10分
泉質/ ナトリウム塩化物・
炭酸水素塩冷鉱泉
効能/ 神経症、腰痛、皮膚病、筋肉痛
入浴料/ 大人800円、こども400円
(日帰り)
宿泊/ 「あてら荘」
問い合わせ/ 0264−55−4455

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