自治労連機関紙
2006年8月号 Vol.393

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うまい黒豚はこれだ
美味しいブタ肉には、良質な肉質や脂肪、産肉性、安全性が求められています。最近では、鹿児島の黒豚に代表されるブランド肉の開発も行われており、ブタ肉も多様化しています。ブタゲノム研究をすすめるSTAFF研究所の研究第2部・主任研究員の奥村直彦さんと美川亜弓さんを訪ねました。ゲノムとは遺伝子本体を意味し、その生物が生きていくための必須な遺伝情報が詰まっています。染色体上で遺伝子の位置を決めることができるDNAマーカーを開発し、ブタ遺伝子地図を作製。ブタゲノムを解析して、美味しいお肉を決める遺伝子や病気に関連する遺伝子の探索にとりくんでいます。
黒豚の識別技術の開発
店先で見かける「黒豚」という表示。実は「ニセ黒豚」が出回っていることが判明しました。そこで、ブタの品種を識別するために見た目でわかる毛色に着目し、毛色関連の遺伝子を調べることにより、DNAレベルで本物と偽物を区別できる技術を開発しました。この識別技術は特許化され、検査業務が実際に行われています。「最近、黒豚の定義に『国産』を追加することが国会で検討されており、識別技術をさらに高度化する必要があります」と奥村さんは語ります。
椎骨が1個で トンカツ2枚!?
家畜化されているブタの椎骨数は、野生種よりも多いことが知られています。野生種(イノシシ)は19個、ブタ(ランドレース種)には多いもので23個。メンデルの法則のように異なる品種を交配し、解析した結果、2つの染色体に椎骨数にかかわる遺伝子領域を発見しました。椎骨が1個増えると、ローストンカツ2枚分のお肉が多くとれます。つまり肉生産量に関与する遺伝子を発見することは、高生産性・高品質のブタを開発することに繋がるのです。
職場の雇用契約は一年ごとで、研究成果や目標などを面接で訴え継続雇用されています。近年は研究予算削減の流れが強く、7年前には職員数名が雇い止めに。労働組合を結成し自治労連に加入、撤回させました。
美川さんは、「ゲノム研究は大型長期プロジェクトです。優秀な人材の安定的確保は欠かせません。誇りをもって責任ある研究を進めていくための職場環境を作っていきたい」と今後の決意を語ってくれました。
▲左から主任研究員の奥村直彦さんと美川亜弓さん |
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