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人間が本能的に持っている未知のスピードに対する憧れ、それがモータースポーツの原点ともいえるでしょう。現在、さまざまな種類のモータースポーツが多くの人に楽しまれていますが、その一つに、「ジムカーナ」があります。舗装された広場やミニサーキットにパイロンなどで作られたコースを走り、そのタイムを競います。今では年間300以上の競技会が開催されています。その人気の秘密は、自家用車で楽しむことができる手軽さや、S字や360度ターンなどのスラロームがメインのため、比較的スピードが低く安全性が高いからです。しかし、頂点に位置する全日本ジムカーナ選手権、そのなかで一番過激なDクラスの場合は、最高速も180?になり、横方向の重力加速度はあのF1をも凌駕するほどです。その2005年度の優勝者が小林さんです。
学生時代、一生懸命にアルバイトをして手に入れた愛車で夜な夜な垰に通い、走行距離4500?でタイヤはツルツルに。自分より速いヤツがいなくなったある時、たまたま参加したジムカーナで惨敗、しかも女性ドライバーよりも遅かったことが、たいへんショックで、それからこの世界にのめり込むことになりました。
速さの秘訣を教えてもらいました。「ドライバーの意のままに操るのではなく、車が走りたいように走らせることが大切です。そのために車と会話してます。あのコーナーが勝負、リスキーだけど、がんばってという感じで話しかけます。そして、どれだけゆっくりに感じられるか! バイクや車で事故った瞬間の、あのスローモーションの状態を、意識的につくりだすこと。傍から見るとすばやい動作でも、意識の中ではゆっくり。日本で一番ゆっくりステアリング操作ができます」とのことでした。見た目の華麗さとは裏腹に夏場のレースでは、なんと1日5の水分補給が必要で、塩を舐めながらのレースになるそうです。
昨年は、世界を相手に闘う「スズキ自動車」のレース部門(ワークス)に勝利。それはワークスを倒したい、金も力も全てが圧倒的な相手に闘いを挑むという熱い想いに共感した、多くの関係者の協力のたまものでした。ワークスが参戦しなかった今年の戦績は、全7戦のうち、なんと優勝6回、2位が1回。
職場は中山間地振興室。「ジムカーナで培った知識と人脈を利用して、地域振興に役立てることができたら最高です」と、話してくれました。