第41館 |
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明治16(1883)年のある秋の日、東京大学予備門の学生だった有坂蔵(1868〜1941)は東京市本郷区(現・文京区)で遺跡と考えられる場所を発見します。頚部から上を欠いているものの、胴部以下がほぼ完全な形で残る壺は、縄文時代の土器とも古墳時代とも異なりました。やがてこの土器は発見地の向ヶ岡弥生町の名前を取り、弥生式土器と呼ばれるようになり、弥生時代という時代区分名にも使われるようになりました。
学芸員の川口明代さんは「弥生式土器のいわれとなった本物を見ることはなかなか出来ません。重要文化財なんです。2Fに常設してあるのはレプリカです。ぜひ、この機会に」と地下の企画展示室に案内してくれました。明るい室内には弥生町遺跡発見・発掘に関わった有坂をはじめとした考古学者の足跡、区内にある弥生時代遺跡群がパネルや土器にて展示してありました。東京のど真ん中にこんなに遺跡があるとは驚きです。たくさんの土器のなかの1つの赤焼きのつぼが発見された弥生式土器第1号です。装飾を施した呪術的な縄文式土器とは違い、飾りや無駄を省いた機能美あふれる形です。
1Fは文京区の通史展示。地形の成り立ちから、近代に至るまでの歴史。2Fは暮らしや産業、そして「文京の府」の成り立ちなどテーマごとの展示。文京区は武蔵野台地の東端、大小の谷に刻まれた起伏の多い町で、名前の付いた坂だけでも115もあります。坂の名前の由来を尋ねるのも楽しそうです。自治労連会館のすぐ近くにある「猫又坂」を登って10分ほど歩いた辺りは、明治時代たくさんの牧場があって、牛乳の生産地だったそうです。樋口一葉の活動拠点も文京の町で、紙幣番号「7番」の5千円札が飾られていました。パソコンを使っての文人検索やクイズ、縄文式土器マグネットパズルなどで遊ぶのも一考です。「弥生町遺跡発見120周年記念『文京むかしむかし』平成16年度学習企画展」は3月21日(月)まで。
ミュージアムメモ
| 所在地/ | 東京都文京区本郷4929 |
交通/ |
丸ノ内線・大江戸線本郷三丁目駅から徒歩5分 |
| 入館料/ | 100円 中学生以下・65歳以上は無料 |
| 開館時間/ | 午前10時〜午後5時 |
| 休館日/ | 毎週月曜日、第4火曜日(祝日にあたるときは翌日)、年末年始 |
| 問合せ/ | 0338187221 |


