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投稿者 : webmaster 投稿日時: 2010-03-09 (47 ヒット)

【談話】

2010年3月5日

「地域主権改革関連2法案」の閣議決定にあたって

日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

政府は3月5日、「地域主権改革関連2法案」を閣議決定した。内容は、①地域主権戦略会議の設置(内閣府設置法の一部改正)、②義務付け・枠付けの見直し(関係法律の一部改正)、③国と地方の協議の場に関する法律案、の3点である。

閣議決定に先立つ3月3日に開催した地域主権戦略会議では、2010年夏の「地域主権戦略大綱」策定に向けたスケジュールと課題別論点整理の担当主査を確認し、各担当主査が、①義務付け・枠付けの第2次見直し、②基礎自治体への権限移譲、③ひも付き補助金の廃止、一括交付金化、④国の出先機関の抜本的改革、について検討するとともに、地方財政検討会議・緑の分権改革・行政刷新会議等との連携・調整をすすめるとしている。

自治労連は、地方自治確立の立場から平和的生存権保障と住民自治の拡充をめざし、「地方分権改革推進計画」の規制緩和が住民に何をもたらすかを明らかにして、義務付け・枠付けの問題点を指摘してきた。

ところが、今回の義務付け・枠付け見直しでは、自治体の自主性を強化し、自由度の拡大を図るためとして、「児童福祉法の一部改正(設備・運営基準の緩和)」、「公営住宅法の一部改正(整備基準や収入基準の緩和)」を挙げている。待機児童解消を名目に保育の最低基準を緩和することは、自公政権が進めてきた「構造改革」を継承するものである。しかも保育の面積基準緩和の具体的地域や機関を政省令に委ねたことは、今後、法律改正に依らずに基準緩和を全国的に拡大させる恐れがある。また、福祉施設の設置・運営基準について、必要な場合は基準のあり方の見直しを検討することを法案に盛り込んだことも、今後の基準引き下げを懸念させるものであり、容認できない。

また「地域主権戦略会議」の設置の中で、初めて「地域主権改革」の定義として「日本国憲法の理念の下に、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革」と規定した。

この「地域住民が自らの判断と責任において」は、新自由主義の自己責任論と言わざるを得ず、自民党が2005年に発表した新憲法草案の地方自治の規定と瓜二つである。地方自治体及び住民の自己責任を強調することは、住民の生存権保障を地方自治体に丸投げし、国の責任を放棄するものであるとともに、自治体間格差をますます拡大するものである。

昨年の衆議院選挙で示された国民の意思は、新自由主義の「構造改革」がもたらした格差と貧困の政治を国民が安心して生活できる政治に転換することを求めたものである。

自治労連は、政府に対し、「構造改革」の政治と決別し、大企業や金持ち優遇、アメリカ追随の政治を根本から転換して、福祉、医療などの国民生活優先の政治を求めるものである。当面、「地域主権改革関連2法案」の「規制緩和」が国民生活にもたらす問題を明らかにし、「地方分権」を口実に地域住民と子どもに犠牲を強いる義務付け・枠付けの見直しを撤回することを求めるものである。さらに2010年夏に予定される政府の「地域主権戦略大綱」策定に対して、地域住民との共同を広げ、平和的生存権保障と住民自治の拡充を基本においた地方自治の民主的発展を対置し、実現をめざして奮闘するものである。

 

(以上)

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投稿者 : webmaster 投稿日時: 2010-03-09 (26 ヒット)

【談話】

2010年3月3日

2010年度予算案衆議院本会議通過にあたって

日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

2010年度予算案は2日の衆議院本会議で、与党3党などの賛成多数で可決し、参議院に送付された。同時に、ガソリン税暫定税率の水準維持や、たばこ税率引き上げなどを盛り込んだ税制改正法案など、歳入関連法案も同日可決された。

政権交代後初めての連立与党による本予算編成であり、十分な国会での議論を通じて、国民が政治の変化を実感できる審議が求められていた。にもかかわらず、予算委員会で中央公聴会が開催されたばかりであり、審議は不十分と言わざるを得ない。この背景には、表面では相対立する民主、自民、公明の3党が、年度内予算通過をめぐり、「2日に衆議院本会議採決」との「確認書」を交わすという、議会制民主主義を踏みにじる暴挙がある。

また、国民が徹底解明を求めていた、鳩山首相や小沢民主幹事長の「政治とカネ」問題は、あいまいなまま残されている。「政治とカネ」の問題は、民主党陣営に違法献金を行ったとして、日教組・自治労幹部らの逮捕事件にも広がっており、民主党と特定政党支持を押しつける労働組合のあり方も厳しく問われている。

政府予算案は、子ども手当の新設や公立高校の授業料無償化など国民の要求と運動を反映した部分的前進もみられるが、全体としては従前の「構造改革」政治を抜け出すものとはなっていない。

そのことは、一つには、後期高齢者医療制度の廃止を先送りしたうえ、約束していた保険料の負担軽減策も実行しないなど、自公政権が続けてきた社会保障削減路線を是正するものになっていないこと、二つには、労働者派遣法改正要綱について製造業派遣・登録型派遣が原則「容認」となるなど、大企業の巨額の内部留保と利益を社会に還元させて雇用・中小企業を守る予算になっていないこと、三つには、軍事費や大企業・大資産家への優遇税制が温存・継続されていることなどに表れている。

参議院では3日から審議が開始され、5日から一般質疑が予定されている。

自治労連は引き続き、国民要求実現のために、庶民大増税を許さないたたかいとも結びつけ、参議院でも徹底審議を求め運動を強め奮闘するものである。

 

(以上)

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投稿者 : webmaster 投稿日時: 2010-02-26 (133 ヒット)

【談話】

2010年2月24日

2010年度診療報酬改定について

日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

中央社会保険医療協議会(遠藤久夫会長)は2月12日に、長妻昭厚生労働大臣から諮問があった平成22年度診療報酬改定について答申を行った。

実施日は4月1日からで、改定幅は厚生労働省発表では0.19%(本体1.55%+薬価・材料費▲1.36%)だが、「後発品のある先発品の追加引き下げ」で捻出される600億円分(▲0.16%)が総枠0.19%からさらに削減されるため、10年ぶりのプラス改定ではあるが全体の改定率はわずか0.03%(+100億円)にとどまることが明らかになった。

今回の改定は、急性期入院医療に重点配分されており、中小病院の経営はますます困難になる。

①有床診療所の一般病床は、2区分の入院基本料が3区分(看護職員1~3人、4~6人、7人以上)となり、8日以上の入院基本料は全て引き上げられた。ただし、7日以内は、在宅療養支援診療所の指定を受けている場合は、「初期加算(100点、7日まで)」が新設され、医師配置加算も引き上げられるが、在宅療養支援診療所の指定を受けていない場合は引き下げられた。

②療養病床の入院基本料は据え置かれたが、在宅療養支援診療所の指定を受けている診療所が急性期病院や在宅からの患者を受け入れた場合に算定する「初期加算(150点、14日以内)」が新設された。

③一般病院は病院再診料や14日以内の入院加算が引き上げられたが、一般病棟15:1入院基本料が20点引き下げられ、90日を超えて入院する患者の報酬が包括される後期高齢者特定入院基本料が全年齢に拡大された。病院の療養病床については、「25:1看護+25:1看護補助」の報酬が大幅に引き下げられる。

2010年の政府予算案では、医師不足の深刻な急性期入院医療に薬価改定を財源にして4000億円程度の増額をするとしている。一方、行政刷新会議で事業仕分け診療報酬の改定を条件に医師確保、救急・周産期対策の補助金等を大幅に減らしている。地域医療の確保という観点からみれば不十分な予算編成だといわざるをえない。

診療報酬の引き上げにより、医師や看護職員など医療労働者の確保を図り、医療崩壊にストップをかけるためにも、構造改革路線の下で過去4回にわたって引き下げられた診療報酬マイナス改定分7.68%を大きく超える引き上げが求められる。日本医師会は、OECD加盟国の1人当たりの総医療費は平均以下であり、診療報酬を引き上げるべきだと述べている。

医療費削減を求める財界や財務省の大宣伝と攻撃の中で、非常に微々たるものではあるが総枠引き上げが行われたことは、医療担当者のこの間の運動と患者・国民の願いを一定反映したものである。しかし、この改定率では医療崩壊は一層深刻化することとなる。

進行する「医療崩壊」にストップをかけることは国民的課題であり、重要なことは診療報酬の底上げである。次の改定を待たずに早急に補正予算対応を行い、診療報酬引き上げを行うよう、強く要望する。

自治労連は、住民に対し安全・安心の医療が提供できるよう、診療報酬引き上げ・改善と患者負担の大幅軽減を求めて、医療関係者をはじめとした諸団体や地域住民との共同の運動を広げ、ともに奮闘するものである。

 

(以上)

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投稿者 : webmaster 投稿日時: 2010-02-15 (209 ヒット)

【談話】

2010年2月15日

「公立病院に対する財政措置」について-地域医療と自治体病院守る運動が一定反映-

日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

総務省自治財政局は、さる1月25日「平成22年度の地方財政の見通し・予算編成上の留意事項」について、都道府県・指定都市あてに事務連絡文書を出し、その中で昨年に引き続き「公立病院に対する財政措置を充実」する方向を明らかにした。

この文書は2010年度の予算案が国会提出中であり、地方財政計画も閣議決定したものの現時点では細部にわたり確定していないことを前提にし、「地方公共団体の予算編成作業の状況にかんがみ」、現時点での留意事項等について通知したものである。

連絡文書では「病院事業については、昨年に引き続き、過疎地、産科、小児科、救急医療、などの不採算部門における医療の提供、公立病院における医師確保対策の推進に係る所要領を確保するとともに、周産期医療の拡充を図るほか、新たに感染症医療に対する財政措置を講じる等、地方交付税を拡充する」としている。

その概要については、主な新規施策等として、2010年度の病院事業の財政措置総額としては、約700億円増額した昨年度からさらに300億円程度増額し、7100億円程度としている。 今回の財政拡充は、この間の私たちの運動や自治体・病院の関係者の要求を一定反映された内容になっている。

しかし今回の拡充措置は、感染症指定医療機関・周産期母子医療センターに限定された内容になっており、昨年拡充された「過疎地・産科・小児科・救急医療対策や医師確保対策に係る財政措置」が継続されているとはいえ、病院の実態からすれば不十分であり、引き続き改善が必要である。

同時に、自治体財政が困難な状況を反映し、交付税措置の増額が病院への繰入金に反映していない危惧があり、病院運営への反映がされているか検証し、要求していくことが重要である。

自治労連は引き続き、医師確保の緊急対策や、「ガイドライン」を前提にしない財政支援対策を要求し、地域医療と自治体病院の拡充のため、住民や関係団体との共同をひろげ、いのちと地域を守る運動に奮闘する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

主な新規事業等 ①感染症医療に対する財政措置の創設とし、感染症指定医療機関における体制確保のため感染症病床数に応じて84億円程度特別交付税措置予定。②周産期医療に対する財政措置の拡充とし、NICUの満床解消や医療提供の体制確保のためNICUやGCU等の病床数に応じて2010年度措置額166億円程度、うち拡充分66億円程度特別交付税措置予定。

 

(以上)

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投稿者 : webmaster 投稿日時: 2010-01-21 (288 ヒット)

【談話】

2010年1月19日

第174通常国会開会にあたって

日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

第174通常国会が昨日開会された。この通常国会では、先の臨時国会で先送りされた国民・労働者の暮らし改善の具体化が、個別の法案や予算案の審議の中で問われ、その内容と結果が、7月の参議院選挙に大きく影響する重要な国会となる。

この国会では、まず、民主党の小沢幹事長や鳩山総理の政治献金問題にみられる「政治とカネ」問題の徹底究明と合わせて企業献金の禁止や政党助成金の廃止が求められている。

また、1月14日現在、61の法案提出が予定され、中には、高校授業料の不徴収・支援金支給法案や、労働者派遣法改正案、子ども手当支給法案、父子家庭も支給対象とする児童扶養手当改正法案など、国民・労働者の運動と願いに一定応えるものはあるものの、一方でその財源問題とも相まって、国民に新たな負担を求める所得税法・地方税法改悪法案や、保育所最低基準や福祉施設に関わる最低基準の緩和を狙う地域主権推進一括法案提出がすでに決定され、さらに「海外で戦争する国づくり」を解釈改憲で可能にし、首相権限の強化により国会の審議機能や行政府監督の機能を形骸化することを狙う「国会改革法案」が、国会冒頭に議員立法で提出が狙われている。また、後期高齢者医療制度廃止や、障害者自立支援法廃止についても、先送りしていることも大きな問題である。

加えて、2010年度予算案に関わっても、当初予算案として戦後はじめて税収を上回る国債を発行し、不足分を継続性のない「埋蔵金」などで穴埋めをしていることや、軍事費は4兆8.000億円と自公政権の水準を維持し、米軍への「思いやり予算」「在日米軍再編」経費は3.270億円と史上最大規模、また大企業優遇税制は2年延長、株取り引きへの優遇も温存したままという、「聖域」を設けていることを見逃すことはできない。

政権交代以降、私たちが広げてきた共同とたたかいの中で、前進した内容については改めて確信をもつとともに、冒頭からの国会法改悪を許さないたたかいが求められる。

また、労働者派遣法改正案に見られる「抜け道」をふさぎ、抜本的な改正を求める運動や、最賃引き上げで、労働者・国民の雇用と所得の回復を求める運動が焦点となる。

社会保障の課題では、生活保護の老齢加算復活や、後期高齢者医療制度、障害者自立支援法の廃止など、「構造改革」の中で崩された国民生活の基本を再建することも、重要となっている。さらには、こうした国民・労働者の願いに応える施策を進める財源として、大企業がため込んだ巨額の内部留保を還元させる仕組みづくりや、米軍への思いやり予算などの見直しを求める運動も大きな焦点となる。

自治労連は、こうした国会闘争を、春闘課題とも重ね合わせ、国会内外の運動を抜本的に強め、現政権に当面くらしに役立つ政策を実行させるとともに、7月の参議院選挙で政治の変化をさらに確定的なものとするため、全国の仲間に奮闘することを呼びかけるものである。

 

(以上)

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