ページの先頭です。本文を読み飛ばして、このサイトのメニューなどを読む
サイト内の現在位置です:
2010年7月14日
7月11日に投開票された参議院選挙は、昨年9月の政権交代後、初めて民主党政権に対する国民の審判が下された選挙であり、民主党が改選議席を大きく減らし、非改選議席を含めても与党が過半数を大きく割り込んだ。この結果、政権与党は衆議院では過半数を維持しているものの、法案等の再議決に必要な3分の2に及ばないことから、衆参での「ねじれ」状態となり、政局が不安定な状況が引き続くこととなった。
この結果は、普天間基地無条件撤去を求める国民の世論を裏切って、日米合意優先の立場をとったこと、大企業の「一人勝ち」の源泉である派遣労働や生活保護水準に及ばない最低賃金の実態を放置するなど、従前の自公政権の「日米同盟基軸・大企業中心」の構造改革の政治から脱却できず、さらには社会保障の財源確保を口実として、大企業減税のための消費税増税を持ち出す中、国民の失望と、さらなる変化を求める模索を示すものとなった。
自治労連は、この参議院選挙を、国民の願いや私たち自治体・公務公共職場に働く全ての労働者の「働きがい」を求める切実な願い実現の場とするとともに、「構造改革」の政治の変化を作り出す絶好のチャンスとして位置づけ、こうした争点について、職場内外での宣伝や対話を大いにすすめてきた。
また、選挙戦の中で、「消費税10%への引き上げ」の問題が最大の争点となるもとで、消費税増税の狙いが大企業への減税にあることを明らかにする宣伝などにも、全労連の仲間とともに取り組み、国民世論やマスコミ報道にも、一定の変化を反映させた。
選挙結果に関わって、自民党が議席を伸ばしたことをもって、「自民党政治への回帰」をうたう論調も現れているが、国民の意思がもっとも反映する比例区での自民党の得票結果を見れば、同党が惨敗した前回比例区にも及ばない状況があり、自民党政治への回帰などではないことは明らかである。一方で、国会議員削減、公務員人件費削減を中心政策に掲げたみんなの党が、10議席を獲得したことは軽視できない。
国民の願いが政治を動かすという状況は、現在も引き続いている。後期高齢者医療制度の即時廃止、普天間基地の即時無条件撤去、アメリカへの思いやり予算見直し、労働者派遣法抜本改正、消費税増税を許さず大企業・大資産家への優遇税制見直しは、現在もなお、国民の大きな願いである。
自治労連は、こうした願いを実現するたたかいをさらに発展させるとともに、地域主権改革を抜本的に見直して、憲法がいきる自治体と働きがいある職場づくりの運動を、職場・地域からの共同を広げ、さらに強めるものである。
(以上)
2010年6月24日
いよいよ参議院選挙が公示された。この参議院選挙は、大企業への減税と抱き合わせの消費税大増税の動きを止めること、そして普天間基地即時撤去をはじめとする「日本に米軍基地はいらない」という国民の願いを実現することなど、従来になく「大企業・アメリカ言いなり」の「2つの害悪」が、大きな争点となってたたかわれる。
6月8日に発足した菅内閣は、「カネと疑惑」にまみれた小沢カラーを裏に隠したことによる一時的な民主党への支持率の回復の中、所信表明演説と両院での代表質問を行っただけで、強引に16日に国会を閉会するという、党利党略の強引な姿勢をあらわにした。
また、所信表明演説や代表質問を通じても、「政治とカネ」問題では鳩山首相と小沢幹事長の退陣で「決着済み」、普天間基地即時無条件撤去を求める国民の声よりも「日米合意」を優先し、「強い経済」の名で国民生活への国家責任を切り捨てつつ、財政再建を最優先として、大企業への法人税引き下げ、消費税率10%への大増税を狙う姿が明らかになっている。
普天間基地即時無条件撤去の日本国民の意思を、はっきりアメリカに示すとともに、労働者派遣法の抜本的な改正、最低賃金の引き上げ、大企業優遇税制の抜本見直しを求め、消費税大増税など庶民への負担を押し付けない世論と運動の前進が重要である。
同時に、菅内閣が22日に閣議決定をした「地域主権戦略大綱」は、国の役割を外交、防衛、危機管理等に限定し、国が具体的に責任をもつべき社会福祉、社会保障、公衆衛生などを、もっぱら地方自治体の責任に転化し、道州制導入と市町村の一層の合併を求めている。
さらに、6月18日に閣議決定した「新成長戦略」では、「新しい公共」をかかげ、自治体・公務公共業務を、企業やボランティアに肩代わりさせる政策の推進をうたっている。
公務公共サービスを低下させ、住民の暮らしと地域経済に困難をもたらした「地方分権改革」を総括させ、「構造改革」としての「地域主権改革」ではなく、憲法に基づき国が責任をもって社会保障と地方自治・地方財政を充実させ、住民の暮らしと地域を豊かに発展させることが求められる。
自治労連は、この参議院選挙を、国民の願いや私たち自治体・公務公共職場に働く全ての労働者の「働きがい」を求める切実な願い実現の場とするとともに、「構造改革」の政治の変化を作り出す、絶好のチャンスとして位置づけ、こうした争点について、職場内外での宣伝や対話を大いにすすめるものである。
同時に、職員・組合員が持つ政治活動の自由を守り、組合員・家族が政治を変える権利=投票権を、一人残らず行使することを訴える。
(以上)
2010年6月23日
菅内閣は6月22日、地域主権戦略大綱(以下、戦略大綱)を閣議決定した。地域主権関連法案が充分な審議もされずに参議院で採決を強行したものの、衆議院で継続審議となり、法律が成立していないにもかかわらず、戦略大綱を決定したことは、国会審議をないがしろにする暴挙である。しかも参議院選挙の目前に戦略大綱を決定し、民主党政権の成果を強調しようとするものであり、まさに党利党略的政策決定である。
閣議決定した戦略大綱は、地域主権改革が目指す国の形として、①社会経済情勢の変化へ対応し「依存と分配」から「自立と創造」への転換、②地域主権が目指す国の形を「補完性の原則」により基礎自治体が担えない事業は広域自治体が、広域自治体が担えない事業を国が担う、③住民による選択と責任として、地域主権改革が進展すれば、自ずと地方公共団体間で行政サービスに差異が生じてくるものであり、住民の判断と責任は極めて重大になるとしている。まさに憲法で保障する生存権に関わる行政サービスを地方に丸投げし、地域住民の自己責任とするものである。
戦略大綱は、第一に「義務付け・枠付けの見直し」について、自公政権がレールを敷いた地方分権改革推進委員会の勧告を民主党政権が「スピード感をもって」実施したことを自画自賛したうえで、さらに推進するとしている。しかし「地域主権改革」を口実に保育所など福祉施設の施設基準や公営住宅の整備、僻地教育の実施等にかかる国の責任を縮小し、地方自治体任せに変えることへの懸念と批判が広がっていることは周知のとおりである。
第二に、基礎自治体への権限移譲について、市町村合併と「条例による事務処理特例制度」の活用によって、さらに推進するとしている。とりわけ3232から1727へと統合した市町村合併の結果、地域の疲弊、公共サービスの低下、住民自治の空洞化が進んだことへの反省は棚に上げ、「行政規模や能力の拡充が図られ、地域の将来を見据えた様々な特色のある取り組みが行われ、行政運営の効率化の取り組みも進められている」など、バラ色の評価をしている。民主党政権は、総選挙直前に「当面700 ~ 800 程度に集約」「最終的には300程度の基礎自治体に」(分権調査会2009 年4 月)の政策を掲げたが、「基礎自治体への権限移譲」をてこに、市町村合併を事実上強要するものである。しかも財界が「究極の行政改革」として実行を迫る道州制について、その要望に応え、検討することを明言したことは、断じて容認できない。
第三に、国の出先機関を原則廃止するとしたことについて、現在、国の機関が実施している生存権、教育権、勤労権等に関わるナショナルミニマムを乱暴に破壊するものであり、現在でも深刻な地域間格差をさらに広げるものである。
第四に、補助金・交付金等の一括交付金化について、公共事業等だけでなく、国が水準と財源を保障して実施に責任をもつべき社会保障や義務教育関係費まで対象に広げ、できるだけ大括りにして、2011年度より順次、実施するとしている。しかも地方税財源の充実について、「三位一体改革」で5.1兆円削減した地方交付税のうち、2010年度予算でわずか1.1兆円を復元したことをもって「一般財源の総額を充実確保した」と自画自賛している。これでは国庫補助金の一般財源化と地方交付税の削減で福祉を後退させた「三位一体改革」の再現になる。しかも「今後の課題と進め方」として、地方税財源の確保を口実に、消費税大幅引き上げする狙いを明らかにした。
第五に、地方政府基本法の制定を目指すとして、地方自治体の長と議会の2元代表制について、地域主権改革を進めるために、多様な住民意思を反映した議会の権限を形骸化し、首長の権限を拡大する組織形態を検討するとしている。これは大阪の橋下知事や名古屋の河村市長のように、独裁的な行政を生みだす危険な方向である。
以上のように戦略大綱は、自公政権がレールを敷いた新自由主義に基づく「構造改革」の総仕上げとして、この国の形を、いっそう大企業本位の政治を推進する仕組みへと変えるものである。
しかし、「構造改革」によって、住民のくらしと地域が危機に直面しているときだからこそ、貧困をなくし格差を是正するために、憲法に基づき、国がすべての国民に生存権等を保障するとともに、地方自治体が住民自治を活かして地域に最適な形で実施できるような行財政の仕組みへと改善することが求められている。
自治労連は、憲法をいかし、社会保障と地方自治を拡充させるために、幅広い国民の皆さんとの共同を広げてたたかうとともに、あす告示される参議院選挙で奮闘するものである。
(以上)
2010年6月23日
総務省は6月1日、総務大臣名で「参議院議員通常選挙における地方公務員の服務規律の確保について」を都道府県知事、政令指定都市市長あてに通知した。
同通知は、憲法に保障された国民主権、表現の自由について一切触れることなく、その例外規定である地方公務員法36条を拡大解釈して、あたかも地方公務員の政治活動(選挙活動を含む)そのものを禁止するかのような表現を含んでおり、労働組合は組合員の政治的・市民的自由を守る立場から看過できない。憲法に保障された国民の政治的権利を奪うことにつながりかねない不当な通達である。
同通知は、「地方公務員法36条」の規定をたてに政治的行為の禁止をのべているが、地方公務員(一般職)については、地公法36条が一定の政治的行為を禁止しているものの、その範囲は国公法よりもかなり狭く、一部は地域限定(当該公務員の属する自治体区域内に限定)とされ、かつ罰則はない。また、同じ地方公務員でも、現業職員・企業職員については、政治的行為は禁止されていないし、労働組合が組合活動の一環として行う活動はなんら規制をうけない。
また、公職選挙法第136条の2は、「公務員等の地位利用による選挙運動の禁止」を規定したものである。地方自治体に働く職員は、個人としてはさまざまな思想信条をもっており、個々の公務員が個人として政治活動を行うことや、選挙に関して投票やカンパを依頼することを禁止されているわけではなく、むしろ思想信条、表現の自由の問題として積極的に保護されなければならないものである。
日本の選挙活動の規制は、諸外国と比較してもあまりに異常である。告示(公示)後の選挙期間中は、候補者カー・政策宣伝カー・拡声器使用・ビラ配布の制限、戸別訪問禁止等、告示(公示)以前よりもいっそう規制が強化される。選挙期間中に国民一般が自由に政策や要求、政見を主張し、他人に伝えることがきわめて困難にされている。本来選挙期間中こそ表現の自由が最大限に保障されなければならないのに、まったくそれに逆行しているのが日本の実態である。
自治労連は、政党からの独立、組合員の思想信条・表現の自由を守ることを労働組合活動の基本におき活動してきた。引き続き、職員と組合員の政治的・市民的自由の確保のために運動を進めるものである。
(以上)
2010年6月2日
鳩山首相は本日午前、民主党の緊急両院議員総会で、普天間基地移設問題をめぐる社民党の政権離脱や「政治とカネ」の問題をめぐり、退陣する考えを表明した。これは国民の期待に背き公約を裏切った鳩山氏自身の行為、民主党自身の行為が、国民的怒りに包囲されたからにほかならない。
普天間基地については、「国外、最低でも県外」という公約をふみにじり、名護市辺野古沖に新基地をつくり、さらに徳之島や本土にも基地を分散するという日米合意はまさに裏切りそのものである。
また、「政治とカネ」の問題でも、鳩山氏自身の問題、小沢幹事長の問題、数々の疑惑が出たにもかかわらず、一切ほおかむりを決め込み、国民への説明責任を果たしてこなかったことも、その大きな要因である。
国民の暮らしの問題でも、後期高齢者医療制度の撤廃という公約を投げ捨てて、4年後に先送りし、 “姥捨て山”をさらに拡大するという新制度を押し付けようとしている。労働者派遣法の問題でも、「改正」と言いながら、抜け穴だらけの法案を十分な審議もないまま、今まさに強行しようとしている。国民の暮らしを踏みつけにする政治にも怒りが集中した。
あらゆる面で国民の期待を裏切ったことが、国民の怒りの包囲をつくりだし、今回の事態を招いたものである。
同時に重要なことは、平和の問題でも、暮らしの問題でも、「政治とカネ」にかかる糾明の問題でも、国民の期待・公約の重大な裏切りは、民主党全体ですすめてきた問題であるということである。
あわせて、アメリカにものが言えない政治が行きつく先を示したのが、普天間基地問題であり、財界の圧力で「抜け穴」や社会保険料の負担軽減をもたらすものが、労働者派遣法、後期高齢者医療制度問題である。
アメリカと財界に対してものが言えない政治でいいのかーこの国民の怒りは、鳩山氏個人の退陣で幕引きさせることなく、民主党政治全体に向かわざるをえない。
自治労連は、こうした「民主党政権に失望」、「自・公政権への逆戻りもコリゴリ」という状況の中、来る参議院選挙において、国民生活向上を阻む根本問題である「大企業・財界中心」「アメリカ追随」の政治を転換させるために奮闘するものである。
(以上)