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5.自治体労働者の雇用・仕事・労働条件はどうなる

 合併すると、同じ勤続年数でも賃金の格差や、格付けの不均衡が生じたり、非常勤職員が雇い止めになるなど、雇用や賃金・労働条件に全面的で大きな影響が考えられます。関連する自治体の仲間と連帯を強め、先手を打つ取り組みが求めらます。

■雇用問題
 
一般職は、合併特例法第9条で身分の継承が規定されています。しかし、臨時職員、非常職員には規定が無く、「雇い止め」の危険が生じます。香川県さぬき市では、社会福祉協議会の統合の際、未組織であった臨時職員が解雇されています。また、一部事務組合や外郭団体は、組織自体の存廃も検討されます。構成自治体に雇用責任を果させることが重要です。

 

■賃金・労働条件
 労働条件等を、どういう内容で統一するかで大きな違いが生じます。また、合併前から賃金抑制が強まっているのが特徴です。岩手県大船渡市と三陸町の合併では、旧三陸町の賃金を市の規準で再計算し、平均2号俸近く

引き上げして公正を確保しました。さぬき市の旧長尾町職で、の賃金改善を約束させ、新市に引き継がせました。また、静岡・清水市の合併では、臨時・非常勤130名が組合に加入して闘い、改悪を許しませんでした。
 しかし、千葉県野田市と関宿町合併や静岡・清水両市の合併では、「低い方に揃える」として大幅な改悪提案がおこなわれ、組合が奮闘し、押し返しましたが、調整手当の1%削減が強行されました。一方、山口県周南市では、合併前に労使交渉が整わず、合併後1年間は旧制度を並存させ、その間労使交渉を重ねることになりました。

■合併前から民営化、人員削減の動き 

 野田市の合併では、合併を期に保育所2ケ所の民営化が強行され、さらに、職員の配置基準も合併相手の町に合わせて国規準に引き下げることが提案されています。
 合併では、学校給食・清掃・自治体病院などの民営化や統廃合などの動きが大きな問題となります。

 自治労連弁護団「市町村合併と自治体労働者に関わるQ&A」

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