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Collection100 人々の命をつないだそば お店は少ないけれど食べに来て

まちコレ2023年4月号 Vol.593

階上早生(わせ)そば

人々の命をつないだそば お店は少ないけれど食べに来て

青森県階上町(はしかみちょう)

▲階上町で栽培から料理を一貫して手掛けています

階上町は、夏に「ヤマセ」と呼ばれる、北東からの冷たい風が吹き、農作物に大きな影響を与えていました。人々が凶作や飢饉に苦しむなかで生まれたのが階上早生そばです。そばの実が大きく、黒褐色で粘りが強く、香り高いことが特徴です。

地元栽培、石臼製粉、手打ち生そばに撤しているため、階上早生そばを味わえるお店は、階上町内の4店だけです。

もっちりと固い食感ですが、これが手打ちだなぁ、おいしいなぁと、そばの醍醐味を楽しめるのは間違いありません。

また、階上早生は階上在来系統から選抜された品種で、青森県農業試験場で種子を試験栽培し、優れた成績であったため、大正7(1918)年に「階上早生」と命名されたそうです。その後、青森県で唯一の将励品種に採用されたとか。階上町でしか味わえない、地産地消のそばですが、階上町に来て食べていただければみんな早生そばの虜になりますよ。

▲階上早生そばののぼり旗