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新入職員のみなさんへ 自治体の役割を語る

―コロナの体験から― ③

▲2月6日に行われた全国交流集会

昨年、新型コロナウイルス感染症が日本でも確認されて以降、私たちの社会が大きく変わりました。新型コロナ対応と合わせて住民のいのちとくらしを守るために、各分野で私たちの仲間が奮闘しています。4月から新しく自治体労働者・公務公共労働者として働く仲間に向けて、メッセージを送ります。今月号は非正規公共評、教育部会、税務部会です。

労働組合で雇用を守り均等待遇の実現を

自治労連非正規公共評事務局長 曽我友良さん(大阪・貝塚市職労)

いま、自治体ではたらく職員の4割が低賃金・低待遇の臨時・非常勤職員です。労働条件の改善などを主旨として、昨年4月から「」がスタートしました。新制度移行で「新たに一時金支給」と報道され、改善への期待が高まっていましたが、実際には一時金を捻出するために月給が引き下げられるケースが多くありました。また、退職手当を出したくない自治体などにより、約9割の臨時・非常勤職員が時間数を減らされるなどフルタイムからパートタイムに。経験加算(昇給)など、これまで労使合意で積み上げてきた到達点を無視する労働条件改悪の動きも見られました。また、国の非常勤職員の9割に支給されている勤勉手当が、自治体では支給されていないなどの課題もあります。

体育・研修施設など、公務公共関係ではたらく仲間は、コロナ感染拡大防止の休業要請を受け、休館を余儀なくされましたが、補償水準にはバラつきがあり問題です。

雇用守らぬ民間委託 自治体は委託責任を取れ

全国で民間委託が広がるなか、2019年4月、大阪・守口市は公設公営で50年以上運営してきた学童保育事業を民間に委託しました。受託企業は指導員の雇用をいったん継続したものの1年後に13人を雇い止め。労働委員会、大阪地裁で解雇撤回に向けてたたかうなか、中央労働委員会は受託企業の主張を退け労働組合が全面勝利。大阪府も同企業の入札資格1カ月停止へ。まさに委託した自治体の責任が厳しく問われています。【関連記事

雇用を守り、同一労働同一賃金、均等待遇実現のために労働組合に加入し、ともに要求前進に力を合わせましょう。

仲間とともに工夫し住民の知的活動の支援を

自治労連教育部会幹事 石山睦美さん(埼玉県職)

▲全国の仲間と交流できる労働組合(写真は2020年2月)

私は30年以上前に、当時新設2年目の県立高校図書館に配置されてすぐに組合へ入りました。組合の執行委員になり会議や交渉で定期的に仲間と会って気軽に質問できる関係になりました。その後、県立図書館に異動して忙しくなったときも、同じ部署の同僚・上司だけではなく、組合の先輩に気兼ねなくいろいろ聞くことができたことが一番大きいメリットでした。

同じ職場に勤める仲間でも、仕事に対する考え方や家庭の事情は違います。条件の厳しい職員が、仕事を続けていけるようにみんなで助け合っていけるようにするのが労働組合です。

また、自治体にはさまざまな職種があります。自治労連教育部会を通して、幅広い仲間と共通する悩みが話せるのも大きな支えです。孤立せず幅広い視野に立って、定年退職まで勤務できるようにするためにも、ぜひ組合に加入してください。

社会教育施設などのあるべき姿を考えよう

いま、コロナ感染の第4波による緊急事態宣言が出されている状況下で開館している図書館もあれば、予約貸出等に限定している自治体もあり、対応はさまざまです(5月末時点)。教育部会として、社会教育施設の機能を発揮して住民の知的活動を支援していくことと、社会的な規模での感染収束の対策のバランスを考え、どのように利用者サービスを行うのが一番良いのか考えることが重要だと考えます。

最終的には当局が決定するにせよ、社会教育施設などのあるべき姿を考え、職場や組合の仲間と議論することは、住民(利用者)のための社会教育施設という本来の目的を意識していくうえで重要ですし、自治労連もとりくんでいる「自治研」活動の第一歩です。

「税」本来の役割を実践できる職場づくりを

自治労連税務部会長 原田達也さん(大阪・吹田市職労)

▲地方税全国研究交流集会

税は、私たちの生活とは切り離せない制度。所得税、消費税、自動車税、法人税、固定資産税などがあり、各自治体で事業税や個人住民税など課税事務の繁忙期を経験されたかと思います。

コロナ感染拡大にともなう緊急措置で徴収猶予制度、申告期限延長などが行われました。昨年度分の徴収猶予の期限(1年)をこえましたが、依然経済状況は低迷し、回復の兆しも感じられません。個人住民税においても収入減少は同じ状況で、納付困難による相談が多くなっています。

市区町村では、申告延長にともなう課税決定の遅れによって教育・福祉関係に影響が出る恐れがあります。

収入や所得で行政政策が決定される事案が多数あり、国民健康保険税(料)、保育料、就学援助制度などの施策決定・判定の遅れなど、受給者への支障が出かねません。

公平公正は税制度の基本 適正な運用を実現しよう

今後、行政の「デジタル化」による業務処理の改変があり、リモートやWEBなどによる住民とのコミュニケーションのあり方が問われます。また、税の情報を取り扱う上でセキュリティーの問題は大きく、データ流出やサイバー攻撃による事件などが後を絶ちません。利便性を追求するあまりリスク管理、対策が後回しになっていないか。住民の個別事案を取り扱う以上、想定外ではすまされません。

公平公正は税制度の基本です。税務部会では政府も認めている「逆進性の高い消費税」の非課税対象の拡大、税率の引き下げや廃止の運動にもとりくんでいます。

制度の適正な運用のためにも多くの税務職場の仲間と情報共有することが大切です。全国の仲間といっしょにとりくみましょう。

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