2. いつでも、だれでも、気軽に利用できる施設を

 東京都大田区のにしかまた保育園は昨年4月、民間企業に運営が委託されました。区立民営です。区は民営化する際、延長保育の充実、休日保育などのサービス向上、経費節減を民営化の利点としてあげています。議会でも保護者への説明で木は「保育の質は低下させない」と公約しました。
 しかし保育園ではトラブルが続出しています。わずか1年もたたないうちに園長を含め保育士が24人も入れ替わっていたのです。保護者たちは区の対応と民間企業の体質に不振を強め、約半数の親が区長に業者の変更を求める要望書を手渡しました。
 この民間企業は利益を生み出すために人件費を極度に切りつめ、職員全員をアルバイトやパート、派遣などの不安定な職員に置き換えました。将来への見通しをもって子どもに働きかけ、家族を励ますことが求められる保育士が、このように使い捨てのような労働条件に変わると、保育所の基本的な役割が損なわれないか危惧されます。

 大阪・堺市は10の市立図書館にしてい管理者制度を導入する「行革」案を打ちだしましたが、市民と図書館職員の共同した運動で2005年度からの実施をストップさせました。利用者で作る「堺市の図書館を考える会」は指定管理者制度の問題点を明らかにするシンポジウムを開催。2ヵ月間で11,000名の反対署名を集めて世論を動かしました。
 神奈川県は03年7月に指定管理者制度の第1号として県立知的障害者援護施設「津久井やまゆり園」へ導入を検討。神奈川県職員労働組合は兄弟姉妹の会や家族会と共同して「県内知的障害者援護施設の中核として直営堅持を、サービス水準を落とさないで」と地域住民宣伝・議会要請などにとりくました。その結果、制度は導入されたものの、条例上に「県内社会福祉法人に限る」などを盛り込ませることができました。
図書館の管理運営は営利目的とは無縁  社団法人日本図書館協会 事務局長  松岡 要
 図書館利用が無料であることは、「住民の情報や知識の入手など最低限の文化的基盤を保障する原則の尊重からきている」(生涯学習審議会)ものであり、営利目的とは無縁です。それゆえ、地域住民の資料要求にこたえる公共図書館の管理運営のノウハウをもつ民間企業は存在しません。その企業が図書館の管理を「安定して行う物的能力、人的能力を有している」(総務省通知)ということの説明責任が自治体当局にはあります。
公民館が元気なのは  岡山市の公民館を考える会 会長  林 順子
 年間延べ120万人の市民が公民館を利用している。文化・福祉・環境などを推進する地域の拠点として行政も重要視している。地域のコーディネータとしての職員の身分保障も岡山市職員労働組合が応援している。そして、市民も公民館活動に参画している。だから、岡山市の公民館が元気なのだ。「指定管理者制度」ではあり得ないことだ。
拙速な公設保育所の払い下げ  京都市西野山保育所 園長  河田 邦子
 昨年10月、京都市は突然、36ヵ所ある公設民営保育所を今年4月から民設民営にする方針を出してきました。指定管理者制度の導入や公立保育所の一般財源化が契機ですが、非常に拙速な動きです。法人は正式な評価額が決まらないうちに、短期間で買い取るか否かの決定を迫られました。わが法人は、指定管理者制度化では園の運営が不安定となり、子どもたちや保護者、職員に不利益を被ることになると考え買い取りを決めましたが、その資金捻出を含め問題は山積しています。来年度京都市の予算で計画されていた当園の耐震工事も白紙撤回となってしましました。

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