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2021年度中央最賃目安から更なる上積みへ、地域間格差是正に向け、各地で最賃の大幅引き上げをめざして奮闘しよう(談話)

日本自治体労働組合総連合
書記長 石川 敏明

 7月16日、厚生労働省中央最低賃金審議会は、2021年の地域別最低賃金改定の基礎となる引き上げ目安について、全国平均3.1%、全ての地域で28円の引き上げとする答申を厚生労働大臣に対して行った。

 引き上げが示されたことは、自治労連をはじめ全国的な運動による成果である。「全国一律最低賃金制度の実現を求める請願署名」は自治労連で33,934筆、全国で165,000余筆がコロナ危機の困難なもとでも寄せられた。全国の仲間が丁寧に地元選出議員への要請・対話を重ねた結果、紹介議員は党派を超えて110名と共同を広げた。自民党の最低賃金一元化推進議員連盟の動き、地方議会の意見書、エッセンシャルワーカーが自ら実態を語る記者会見など、最賃引き上げ・全国一律最賃制への全国的な流れをつくってきた。

 しかし、水準については私たちが求めていた「時給1,500円」には及ばず、全国平均時間額930円を年間1,800時間の労働時間で換算しても1,674,000円にとどまる。健康で文化的な生活を送るに十分な水準からはほど遠く、到底納得できるものではない。

 また、目安どおりに改定されると、「最も高い東京」で1,041円、最も低い秋田、鳥取、島根、高知、佐賀、大分、沖縄の7県で820円、その差は前年と変わらず221円となる。最賃の地域間格差が解消されなかったことも受け入れがたいものである。しかし、公益委員見解で「地域間格差への配慮の観点から、少なくとも地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率を引き続き上昇させていく必要があること」を勘案して検討したと言及したことは、我々の運動の反映であり、今後の最賃闘争にとって重要である。

 一般職国家公務員高卒初任給を時間給に換算すると897円であり、依然として8都府県の地域別最賃を下回る。自治体でも高卒初任給が最賃の水準であり、会計年度任用職員をはじめとする非正規公務員の多くも最賃に近い水準で働いている。最賃の引き上げで若年公務員や非正規公務員の賃金改善を実現するべきである。各地での最賃引き上げとともに、公務員賃金引き上げのたたかいがますます重要となっている。

 自治労連は、全労連の最賃1,500円と全国一律最賃制の運動を積極的に受け止め、全国各地で最低生計費試算調査を行い、非正規公務公共関係労働者の均等待遇など賃金改善や処遇改善、最賃引き上げ、公契約適正化などに取り組んできた。

 中央最低賃金審議会の答申を受けて舞台は地方最低賃金審議会へと移り、今後の地方最低賃金審議会へむけたたたかいが重要となる。コロナ危機だからこそ賃金の底上げが必要であることを大いにアピールし、各地で最賃引き上げの共同や運動を職場と地域でさらに広げ、地域間格差是正や、各地で最賃の大幅引き上げを勝ちとるために奮闘するものである。

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