全労連・国民春闘共闘は5月25日、「被災地本位の震災復興の実現、最低賃金の改善」などを求めて東京・霞が関を中心に中央行動を実施し、全国から1200人が参加しました。早朝の宣伝行動、省庁前行動、デモ行進などに終日、とりくみました。

財務省前要求行動
 主催者あいさつで、小松全労連副議長は「すべての労働者の賃上げ、公契約条例の制定、公務員の賃金引き下げ反対、被災地のコミュニティの確立など諸要求実現をめざしていこう」と呼びかけました。決意表明で鈴木岩手労連議長は「全国からの支援に感謝をしている。国、県が行うべきは被災地でのとりくみを全力で応援することだ。現地では仕事の確保が切実。引き続きの支援を心から呼びかけます」と話しました。宮城医労連の中山さんは「人のいのちを守るために我を忘れてがんばってきた。三陸地方は構造改革の中で公立病院の統廃合や医師・看護師不足となっている。まさに医療の過疎地域に災害がおそった。病院や診療所の被害への支援はまったく行われていない」と切実に訴えました。

経済産業省前要求行動
 原発被害者救援、原子力行政の転換を求め、開会あいさつで全農協労連の国分委員長が、「大企業の利益最優先の歴代政治が地震と津波による被害を拡大させた、その責任は重大だ。原発をなくし自然エネルギーに転換させる世論を広げ、政府に実現を迫っていこう」と呼びかけました。福島県労連の斉藤議長が、「今回の原発事故は、津波への対策を訴えてきた私たちの言葉に耳を貸さず、安全神話をふりかざしてきた東京電力と政府による『人災』だ。事故の一日も早い終息と、あらゆる被害への全面補償抜きには復興はあり得ない」と怒りをぶつけました。

厚生労働省前行動
 伊藤全労連常任幹事は7月から8月に山場を迎える最賃闘争について、「厚労省は、震災後、従来通りの統計がとれないことを理由に、中央審議会の日程すら定まっていない」と報告。決意表明では、「審議会がいつ開かれるかわからないのでは労働者の底上げが実現できない。改善求め要求していく」(いわて労連)、「自立できる賃金こそ、労働者、被災者の願い、ともに力あわせよう」(生協労連)、「宮城では就職が決まった4,700人のうち151人が内定取り消し、330人が自宅待機となっている。県の対応は臨時職員の雇用はたった104人。それ以外は民間企業に丸投げしようとしている。行政が自ら雇用を作ってほしい」(高教組)と訴えました。

総務省前要求行動
 総務省前要求行動では、正面に労働基本権の回復を求める国会請願署名13万筆が積み上げられました。全労連公務部会代表委員・国公労連宮垣員長は主催者あいさつで「新たな国民負担増の露払いとなる、公務員賃金1割削減を撤回せよ。今すべきことはすべての労働者の賃金底上げで内需を拡大することだ。東日本大震災で明らかとなった公務公共サービス拡充に向けて、必要な人員増こそが求められる」と訴えました。
 決意表明では兵庫自治労連の今西書記長が登壇し、阪神淡路大震災時の中学生が地方公務員となり、陸前高田市へ出向き、広報を配布しながら住民一人ひとりの要求を聞いていることを話しました。「阪神淡路大震災で復興にかけられた16兆円のうち、10兆円がゼネコン型ハコモノ事業に使われた。被災者支援に使われたのはわずか2.3%に過ぎない。公営住宅に入っても家賃が払えず、1,000人以上が退去を迫られているなど、住民本位の復興を行ってこなかった結果がこうした事態を招いている」と批判。そして「東日本大震災では、こうした教訓を生かし、困っている被災者一人ひとりに寄りそう住民本位の復興を望む。被災地で日夜がんばっている公務員の賃金を削減し、福祉を後退させるなど、いま政府が一番してはいけないことだ」と強調しました。

中央総決起集会
 午後には日比谷野外音楽堂にて「住民本位の早期復旧・復興、最低賃金改善、公務・公共サービス拡充 諸要求実現5・25中央総決起集会」が行われました。全労連の大黒議長は主催者あいさつで「被災者の生活再建を基本にした復旧・復興、雇用の確保を求めることなどに政治の力を発揮すべき時だ」と強調。また、公務員賃金10%削減提案について、「大震災からの復旧・復興に向けて奮闘している公務員労働者に賃金カットを押しつけることは許されない。撤回を求めてたたかおう」と呼びかけました。被災3県の代表が発言し、「県が構想する『水産特区』や農業の株式会社化は復興という名の構造改革だ」(宮城県労連・鎌内事務局長)、「住み慣れた家・故郷を追われ避難を受け入れなければならない住民のくやしさ、無念さを東京電力と政府に強く訴える」(福島県労連・斉藤議長)、「岩手の最低賃金は644円。被災地での自治体の臨時雇用も日給約6,000円という低賃金だ。最低賃金引き上げに全力をつくす」(いわて労連・鈴木露道議長)と発言しました。自治労連からは柴田英二副委員長が、「自治労連は震災直後から全国に行政派遣、支援カンパ・物資、ボランティア派遣の3つを提起した。住民とともに支援・自治体業務にあたる組合員や、行政・ボランティア派遣での奮闘が公務の役割を高めている。住民の合意・市町村の復興計画を土台に国の役割を果たさせ、地方自治を発揮する復興をめざして奮闘する」と述べました。

3単産共同で医療・介護署名累計65万2千筆を国会に提出
 中央行動と並行し、自治労連・医労連・全大教3単産共同で「大幅増員と夜勤改善で安全・安心の医療・介護の実現を」国会請願署名の国会提出に向け、衆参の全ての国会議員への要請行動を実施しました。行動に先立ち、日本医労連・田中委員長は「昨年から共同で取り組んでいるナースウェーブには三千人をこえる仲間が参加し、署名は65万2,347筆に達した。2月~4月に取り組んだ国会議員要請で、すでに多くの議員から賛同・紹介議員の表明をもらっている。本日の取り組みで、被災地の医療体制を充実させるとともに、日本の医療の再生、全国の医療現場の人員増と環境改善をめざし奮闘しよう」と呼びかけました。神奈川県職労連・星書記次長は「看護師欠員のもと、この署名が突破口にとの思いで推進してきた。県立病院は独法化され、人員不足のため病棟閉鎖が起こっている。やはり大幅増員こそが重要であり、署名2万筆を目標に職場・駅頭で継続して取り組んでいく」と語りました。