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14春闘・総務省交渉

「給与制度の総合的見直し」の具体化・強制はやめよ!非正規労働者の待遇改善を!現業職員の採用への介入・賃金抑制は行うな!指定管理者制度の廃止を含む抜本見直しを!

 自治労連は14春闘の統一回答指定日である3月12日、2014年春闘要求書にもとづく総務省交渉を行いました。

 交渉には、自治労連から橋口副委員長、猿橋書記長、中川書記次長、熊谷賃金権利局長、田川憲法政策局長、関口中執、久保中執が参加。総務省は公務員課から理事官、給与能率推進室課長補佐、給与能率推進室課長補佐、交付税課理事官、行政経営支援室係長など担当者が出席しました。

 交渉の冒頭、橋口副委員長があいさつ。「東日本大震災から3年目を迎え、被災地の自治体をはじめ全国の自治体職場で懸命の努力が続けられている」と述べた上で、①地方で働く職員にさらにきびしい賃下げを押し付けるとともに、地域経済がますます疲弊させる「給与制度の総合的見直し」はやめるべき、②地方交付税に行革を反映させる方式を持ち込むのは地方交付税の目的から逸脱しており、住民サービスの向上のために財源を確保すべき、③正規職員と同様に公務公共サービスを担い、がんばっている非正規職員の処遇の改善は待ったなし、前進ある回答を求めたい、と指摘し、自治体労働者の賃金・労働条件の改善と公務員の労働基本権の回復に全力をあげることを求めました。

 交渉団は、「給与制度の総合的見直し」について、「国の動向にかんがみ地方の意見を聞きつつ検討」とする総務省に対し、「見直しは、中央優遇・地方切り捨てで公務職場の賃金格差を広げ、職員の生活を悪化させる」「民間賃金・地域経済にも影響」と指摘。「『見直し』を強制するために地方交付税の算定に、賃下げなど『行革努力』を反映させる制度改悪は許されない」と追及しました。

 非正規労働者の処遇について、総務省は、「(臨時非常勤職員に関する)平成21年4月の公務員課長通知の周知など、(自治体で)適切な対応がとられるよう必要な助言を行う」と回答。現場の実態を示しながら、特に、法的根拠がない「空白期間」の問題について、法制度の周知・徹底に努めるよう要求しました。

 最後に猿橋書記長が、地方財政問題の抜本解決、非正規問題での実態をふまえた処遇改善、現業職の役割の認識、制度に重大な欠陥を持つ指定管理者制度の廃止とともに、給与制度の総合的見直しに関わって、「公務員賃金が持つ地域や民間労働者への影響をふまえ、春闘前段のいっせい回答の中でベースアップが部分的であれ具体化しているもとで、少なくとも公務の側で、こうした流れに冷や水をかけるようなことがないよう、改めて要請する」と求め、交渉を終了しました。

なお、交渉の詳細は、後日お知らせします。

 

<以下、14春闘・重点要求>

(1)国家公務員の「給与配分」を口実に、地方の公務職場に賃下げをもたらす「給与制度の総合的見直し」の地方自治体への具体化、強制は行わないこと。

(2)臨時・非常勤職員等の職務内容・勤務実態に見合った待遇改善を図ること。また、「空白期間」の設定をやめ、臨時・非常勤職員に不利益を生じさせることのないよう自治体に周知すること。

(3)地方交付税について、法定率を引き上げて公共サービスに必要な財源を保障し、地方の財源格差を是正すること。人件費の削減など「行革」を反映させる算定方式は導入しないこと。

(4)災害時の対応を含め、住民の安全・安心を守る人員・体制を確保するために、現業職員の新規採用抑制や、賃金削減などに関わる「助言」は行わないこと。

(5)「公の施設」の管理運営は、公共サービスを安定・継続して提供するために直営を原則とすることとし、指定管理者制度は廃止を含めて抜本的に見直すこと。

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