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自治労連本部9の日宣伝 核兵器禁止条約が国連で採択、「ヒバクシャ国際署名」を訴える

安倍政権への批判・不信が渦まいている
 7月10日、自治労連本部は毎月定例で行う9の日宣伝をJR巣鴨駅頭でおこない、25人が参加しました。核兵器禁止条約が国連で採択された直後の宣伝で、「ヒバクシャ国際署名」を訴え、約40分の行動で18人分の署名が集まりました。
 折しもこの日は、朝刊で安倍政権の支持率急落のニュースが報じられ、国会では閉会中審査で加計疑惑について前川喜平元事務次官が参考人として証言した日でした。
 核廃絶の問題だけでなく、弁士が安倍政権の批判をすると、聴衆から拍手がおこり、署名でも安倍政権への批判の声が次々と出てきました。

国連で核兵器禁止条約が採択!被爆国・日本から核廃絶の声を大きく

 7月7日、ニューヨークで開かれていた核兵器禁止条約の交渉会議は、賛成122、反対1、棄権1の圧倒的多数で条約を採択して閉幕しました。
 2015年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の決裂から、核兵器禁止条約実現への流れが生まれてきました。オーストリアやメキシコなどの国々が主導し、安全保障上の問題よりも核兵器の非人道性に重点を置き、賛同する国を増やしました。
 一方、核保有国は、同盟国などに露骨な圧力をかけ、この流れを阻止しようとしましたが、昨年12月の国連総会で交渉会議の開催を求める決議案が採択。採決方式が、「全会一致方式」ではなく「多数決方式」となってから条約採択はほぼ確実なものになりました。核保有国は、条約阻止の道を断たれ、交渉会議への参加はせず、外から条約を批判する作戦に転換するもとで、核抑止論の立場に立つ日本政府はアメリカと同盟関係を重視し、「禁止条約は核保有国と非核保有国の対立を深める。日本政府がとる核軍縮アプローチとは異なるもの」と主張し交渉に参加しませんでした。いまのところ条約を調印しない考えを示しています。
 核兵器禁止条約採択をうけ、日本原水協は7月8日付で事務局長談話を発表(下記参照)。そこでは、核兵器による惨害を防ぐ唯一の確実な道として核兵器の廃絶の必要性を明確にし、核兵器の開発、使用、威嚇、所有などすべての行為を禁止した点を画期的なものだと高く評価しました。また、9月20日から、すべての国連加盟国に条約に対する態度が問われるとし、すべての加盟国政府に条約批准と発効への努力を求め、特に、唯一の被爆国である日本政府については、条約の調印と核なき世界の実現にむけた行動を強く要請しています。
 北朝鮮の核開発に対抗するため、核兵器は「必要悪」との世論も少なくありませんが、「核兵器は違法」とするこの条約を力に世論が大きく沸き起こることが核廃絶への最大の力です。特に日本で「核なき世界の実現」を求める世論をどれだけ広く作れるかが私たちの運動の課題です。

核兵器禁止条約の採択を心から歓迎する

1、核兵器禁止条約を交渉する国連会議は7月7日、すべての日程を終え、核兵器禁止条約を賛成122、反対1、棄権1の圧倒的多数で採択した。
 条約は、その前文で核兵器の非人道性を告発し、核兵器による惨害を防ぐ唯一の確実な道として核兵器の廃絶の必要性を明確にした。その上で、第一条において核 兵器の「開発、実験、生産、製造、取得、所有、貯蔵」、「使用と使用の威嚇」、「譲渡」、支配地域内での「設置や配備」を含むすべての行為を禁止した画期的なものである。
 日本原水協は、創立以来、広島・長崎の被爆者とともに核戦争の阻止、核兵器の全面禁止・廃絶、被爆者援護・連帯を基本目標に掲げ、実現を求めてきた団体として、この達成を心から喜び、国連、関係諸国政府、市民社会のすべてのみなさんに敬意を表明する。

2、条約は、この採択をもって、9月20日に調印がオープンにされ、次のステージとして、すべての国連加盟国政府のこの問題に対する態度が問われることになる。会議の中でも強調されたように、核兵器の禁止・廃絶は単なる軍備縮小の問題にとどまらず、人類の生存に関わる死活的課題である。
我々は、核保有国、非保有国を問わず、すべての国の政府に対して、この条約を支持し、調印し、また、批准の手続きを進め、すみやかな発効のために行動するよう心から要請する。
 とりわけ、唯一の被爆国である日本の政府に対し、条約に調印することはもちろん、核保有国を含むすべての国に調印を促し、核兵器のない世界のすみやかな実現のために行動するよう強く要求する。
 
3、核兵器を禁止し、廃絶するために行動することは、政府とともに市民社会に対しても意志を表し、行動することが求められる重要な課題である。
 我々は、核兵器のない世界の実現を願うすべての国の人々に、核兵器禁止・廃絶の「ヒバクシャ国際署名」のよびかけに賛同・署名し、行動に加わるよう呼びかける。

2017年7月8日 原水爆禁止日本協議会
事務局長 安井正和

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