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第85回中央メーデー

第85回中央メーデー 東京・代々木公園に27000人が集まる

働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう

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 「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」のスローガンのもとに第85回中央メーデーは5月1日、東京・代々木公園で開催され27000人が集まりました。自治労連役職員もおそろいの桃色のかりゆしに「社会保障改悪ストップ!」「脱・原発」「憲法を世界遺産に」「職場に輪・和が大切です」「官製ワーキングプアをつくりだすなー」「集団的自衛権容認とか無理」など各々が自分の思いで描いたゼッケンをつけて参加しました。

 

労働運動が力を合わせ働くルールを確立して正規が当たり前の社会に向け奮闘しよう

11時からの式典は東京地評・伊藤潤一議長(国民春闘共闘代表幹事)から「国民本位に政治を転換させるために本日のメーデーをスタートにしたい」の開会のあいさつで始まりました。次に主催者を代表して全労連・大黒作治議長が「今年は時の政権とのたたかいを真正面から掲げるメーデーとなった。安倍政権の暴走のもとで景気回復はほんの一握りの人々にとどまっている。第1の課題は貧困と格差の解消だ。今年の賃上げは6年ぶりのベア復活となったが中小企業は低額回答となっている。引きつづき賃上げと雇用改善、最低賃金は全国一律、誰でもどこでも1000円以上、公契約条例制定をめざそう。第2に労働運動が力を合わせて安倍雇用改革に対して働くルールを確立して正規職員が当たり前の社会に向け奮闘しよう。第3に国民多数の声に依拠して安倍政権の暴走に対して国民的共同で戦争する国づくりを許さず、憲法を守りいかそう」とあいさつしました。

 連帯のあいさつで翻訳家・池田香代子さんが「いま残業代ゼロ法案が出されようとしていますがこれは歴史を劣化させるものです。派遣法が製造業まで広がったように労使が話し合えば残業代ゼロ法が広がらないという保障はありません。法律は私たちが使って魂を入れることが大切です。私たちが団結することがこれほど大切な時代はないと思います。私も微力ながらがんばります」とあいさつしました。続いて日本共産党・志位和夫委員長が「派遣法改悪は戦後の労働法制の歴史的な大改悪。ナショナルセンターを超え、すべての労働者と国民の大同団結ではねかえそう。憲法破壊の集団的自衛権行使容認でも『立憲主義を守れ』の一点で共闘し改憲策動を打ち破ろう。安倍政権の暴走に未来はない。脱原発、消費税増税、TPP交渉から撤退、米軍基地反対などあらゆる課題で一点共闘が広がっている。労働者と国民の団結と連帯で『国民が主人公』の新しい日本を築こう」とあいさつしました。

 被災地の福島から相双地方労連・渡辺勝美事務局長が「福島では現在も13万3000人が避難生活を余儀なくされています。除染も遅れ10%程度しか進んでいません。原発関連死が1699人、地震・津波関連死の1603人を上回っています。仮設住宅に暮らす被災者は心身ともに限界に来ています。昔の村を返してほしい。原発ゼロを求める100万人署名にとりくみ4月22日に28万6000筆分を国会に提出した。引きつづき100万筆をめざします」とあいさつしました。

 

「何を言っても変わらない」という今の状況を、要求を掲げ続けることで変えていきたい

 続いての団体決意表明では「私たち出版業界は、非正規の仲間との共同がなければ本をつくることはできない。一人でも加入できる労組の仲間になった非正規労働者が、有休取得、社保への加入、更新を2カ月から6カ月に延ばすなど、労働組合に加入して要求を出し、交渉することで少しずつ待遇を改善させている。労働法制改悪に反対し、憲法21条にある言論・出版の自由を守るためにがんばりたい」(出版労連・寺川徹書記長)、「国土交通省が公共工事設計労務単価を2年連続で引き上げる成果を勝ち取ったが、大手ゼネコンに吸収されている。そうした中での消費税増税は今まで以上に私たちの生活を追い込んでおり、さらなる増税は許せない。現在、全国11自治体に広がっている公契約条例の全都での制定をめざし、運動を強める」(東京土建・窪田直彦副委員長)、「『教え子を再び戦場におくるな』のスローガンを、秘密保護法や集団的自衛権行使容認の動きにより実感するようになった組合員がいる。教員の願いは子ども達の健やかな成長だ。憲法改悪に反対し、安倍『教育再生』にSTOPをかける」(全教・今谷賢二書記長)、「商業・流通・サービス分野で働く労働者の9割が非正規労働者。組合がなく、長時間不払い残業など違法労働がまん延している中、組合をつくりたいという相談が激増している。今こそ、国は最低賃金の引き上げを行うべきであり、私たち労働者が持つ『労働三権』という強い権利を発揮すべき時だ」(全労連・全国一般東京地本・森治美書記次長)と各団体の代表が発言しました。

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 最後に岡﨑加奈子・全労連青年部長(自治労連青年部書記長)が「青年がイキイキと働き将来が展望できる社会を」とプラカードを掲げ登壇。「青年労働者から『非正規が当たり前』『正規職員として就職できたから長時間働いても仕方ない』『賃金が安く一人暮らしができない』などの声を聞く。19世紀の終わりに世界の労働者が声を上げ、1日8時間労働を勝ち取ったメーデーの起源を忘れてはいけない。『何を言っても変わらない』という今の状況を、要求を掲げ続けることで変えていきたい」と語りました。

 メーデースローガン、メーデー宣言が採択された後、大黒議長のかけ声で「団結ガンバロー」を唱和し、参加者は新宿・恵比寿・明治公園の3コースに分かれ、デモ行進に出発しました。

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