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第6回青年自治研集会in北九州に全国から154人が参加

住民のため、自分のため、いい仕事とは何だろう?語って広げて深めてみました

 6月1~2日、「青年自治研集会in北九州~住民のため、自分のため、いい仕事とはなんだろう~」を福岡県北九州市で開催し、全国から154人が参加しました。

 開会にあたり、澤田実行委員長(青森)は、「青年自治研は自分の仕事について、全国の仲間と語り合える貴重な機会です。存分に語り合って、互いの仕事への理解を深めてほしい」とあいさつしました。続いて、開催地・福岡自治労連の礒田委員長が歓迎あいさつ。「青プロ、青年自治研を契機に九州の青年が盛り上がっている。北九州にも学校給食の委託化、保育の民営化などの問題があるが、自治体職員として何が必要なのか考えてほしい。青年みんなでしっかり語り合い、学ぶ2日間にしてほしい」とエールを送りました。

 基調報告では、柘植実行委員(長野)が青年自治研の目的について述べ、「意識高いと思われるかもしれないが、1年の中でたった2日です。高い意識を持ってみよう」と呼びかけました。参加者からも「青年自治研の意図が伝わってきた。高い意識を持ってみようと思った」という声が聞かれました。

「公務とは」-2つの異なる視点から学ぶ機会となった講演会

 久保貴裕自治労連本部中央執行委員が、『憲法をいかし、安心して住み続けられる地域、働きがいのある自治体職場をつくろう~民主的自治体労働者論と自治研活動~』と題し、講演しました。30周年を迎えた自治労連の歴史と自治体職員にとっての憲法の存在や意義、自治体・公務公共関係職場で働く労働者の存在と役割などについて語り、アドルフ・アイヒマン※裁判を例に挙げ、「自分の仕事が住民にどのように影響するのか想像し、その仕事が本当に住民に求められているのかを考えることが必要だ」と訴えました。

 続いて、NPO法人「抱樸」の山田耕司氏が『NPO法人抱樸の活動と活動を通して自治体・職員に望むこと』というテーマで講演しました。山田氏は、抱樸30年の歩みと、抱樸の生活困窮者への支援システムなどを自身の経験もまじえて紹介。国保料の徴収で生活困窮者を追い詰めることにならないか?との質問に、「結果が同じでも、説明の仕方で変わる部分も大きいと思う。行政や自治体に求められることは幅広く、制度だけですべてをみることはできない。役所にもいろいろな部署があるので協力し合うことが大切。それでも困るときは民間をうまく活用してほしい」とエールを送りました。

※第2次大戦時にユダヤ人の強制収容所移送に主導的役割を担ったナチスドイツ親衛隊将校

様々な視点からみんなが自分のことを語り合った分科会

 翌日は、8つのテーマに分けて分科会を開催し、思いや悩みを語り合いました。地域・職場は違っても悩みは同じであり、意見交流する中で参加者の明日への一歩につながりました。

第1分科会【仕事なくなる?アウトソーシングってなんだろう?】アウトソーシングをテーマに議論。仕事がAI化かされたら、外部委託されたら、について考える中で、市民の顔を見て仕事をすることの大切さについて考えました。

第2分科会【訳あって残業しました~長時間労働の闇~】長時間労働をテーマに、問題点と解決法を議論。個人として出来ることは多くはないですが、組合などの力を借りて声を上げることの大切さを再認識しました。

第3分科会【市民はお客様?~わたしたちの仕事は〇〇~】住民は権利の主体者なのでお客様ではないが、丁寧な対応を心がけることで住民の役に立ちたいという思いを共有しました。

第4分科会【公務って幅広い!あなたの仕事はなに?】専門職や出先職場で働く青年同士が仕事について語り合いました。自分の仕事の状況を分かりやすく伝えることも大切だと意思統一し、職種の違う仲間の話を聞きながら、「相手の仕事を知る、自分の仕事を知ってもらう」ことを追求した分科会となりました。

第5分科会【えがく未来~くらしと仕事~】ライフワークバランスについて議論。理想と現実のバランスの差を小さくするための課題や解決策を考えました。生活を見直すことの重要性を学び、心に残る分科会となりました。

第6分科会【BAD COMMUNICATION?・・・NO! GOOD COMMUNICATION】「働きやすい職場」を作るために「良いコミュニケーション」とは何か、「そのために自分ができることは何か」を、それぞれの職場の状況を踏まえつつフランクに語り合いました。

第7分科会【誰でもわかる!会計年度任用職員制度】制度について人形劇で学習。職場の現状などを話し合い、「職場の非正規職員に伝えたい」「組合でどうしていくか考えることが必要」などの意見が出ました。

第8分科会【動く分科会】公園ボランティアをしている北九州市職労の方にガイドをお願いし、到津(いとうづ)の森公園へ。住民の声で閉園から復活した公園は、「住民への還元」を強く意識しながら住民との協働で運営されている「市民の宝」とのことでした。

 まとめのあいさつで河野事務局長(福岡)は、「自分の仕事について語り合うことで、公務を志した理由を思い出してほしい」と述べ、来年開催する青年未来プロジェクトにみんなで取り組んでいくことを確認し合いました。

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