自由人十色 季刊自治労連2014新春号より
一瞬であるからこそ
人の一生は輝く
畔上(あぜがみ)勝彦
自治労連埼玉県本部執行委員長
あけましておめでとうございます。年のはじめの機会を与えていただき、ありがとうございます。
アイソン彗星が太陽への接近で消滅してしまいました。世紀の大彗星と言われ、久々に大きな天文ショーが見られると思いましたが残念です。アイソンは見られませんが、冬の夜空は格別です。オリオン、おおいぬ、こいぬ、双子…といった星座の星々が透きとおって輝いています。
なかなかじっくりと見る時間もありませんが、とっぷりと夜も深まって帰宅すると、ちょうど見頃の時間帯。ベテルギウス、シリウス、プロキオンの冬の大三角形、おうしの目=アルデバランも輝いています。おうし座には、プレアデス星団(和名「すばる」)、ヒアデス星団やM1星雲(かに星雲)などの代表的な天体が集まっていて興味深い星座です。
普段、近くや下を見ていることばかり。たまには上を見るのもいいのですが、変形性頸椎症の首ではそれもままならず、上半身全体を海老ぞらせて見ています。
約140億年前のビッグバンは、140億光年の宇宙の広がりと、素粒子にまでわたる微小の世界をつくりだしました。ほとんど奇跡的にできあがった地球上の生命体。そのなかでも進化の頂点にいると言われている人類は、一部の人の欲望の達成のために、その存在を危うくしています。日本においてもそうです。
原発廃止を投げ捨て、特定秘密保護法や国家安全保障会議設置法といった戦争する国づくりの準備、生活保護や年金の改悪をはじめとした社会保障制度改悪、雇用破壊など、平和を脅かす事態や格差と貧困の広がりは、一部の人の利益のために、多くの人々に不幸をばらまくだけです。事態は、着々と自民党憲法案に描かれた社会に近づいているのではないでしょうか。しかし、それは許さじ。
一人の人間は、悠久の時の流れと、宇宙の広がりの中では、ほんのかすかな存在かも知れませんが、ほんの一瞬であるからこそ大切な数十年という一生を、それぞれが輝いたものにしたいものです。
そのためにも、この国に北極星のように輝く憲法が生きる職場・地域・日本をつくっていきましょう。
みなさん、2014年も団結してガンバロー!
今年は双眼鏡をのぞくだけではなく、屋根裏にしまいこんでしまった天体望遠鏡を取り出して、しばし天空をさまよう時間をとってみたいと思っています。