日常的な労働安全衛生活動を組合活動の柱にしよう

 自治労連は、7月9日~10日、大津市内で第19回自治体労働者の労働安全衛生・職業病全国交流集会を開催しました。集会には全国から160人が参加しました。

 開会あいさつで山口副委員長は「安全衛生委員会の活用やメンタル対策、公務災害認定闘争など学び語り、職場での実践を通して働きやすい、働き続けることができる職場づくりを進めましょう」と呼びかけました。

 記念講演は、産業医の阿部眞雄先生。阿部先生は、中央労働災害防止協会の研究員として自治体職場の状況に接し、現在都内自治体の産業医として活動している経験から、自治体職場の現状と働き方について話しました。先生は、自治労連が行った「メンタルヘルスケア自治体調査」結果を引用しながら、自治体職場の労働の特徴とその課題について話し、労働組合には「サードプレイス」(職員がくつろげる場所や集団)として、活動を強めることが必要だと述べました。

 特別報告では、自治労連の高田中執が「看護職員の労働実態調査」について、自治労連が2010年10月~12月に行った調査結果から、8割の看護職員が辞めたいと思っていること、深刻な労働実態や絶対的な人員不足などが改めて明らかになったことを報告。

 滋賀県職労連の松本委員長は、元県職員の「過労自死」を公務災害と認める判決を勝ち取るまでの経過について報告。地方公務員災害補償基金の滋賀県支部も本部も「公務外」の判断。裁判による認定闘争が始まり、組合は、職員や組合員から、当時の被災者の業務内容や時間外労働の実態などを聞かせてもらうなど、大きな協力を得ながら、取り組みを進めてきました。今年の2月、東京地裁で、公務災害として認定する判決を勝ち取りましたが、基金が不当にも控訴したため、引き続き、高裁での取り組みを強めると決意を語りました。

 東京自治労連の喜入書記が、地方組織の労働安全衛生活動の視点から報告。東京自治労連として労働安全衛生推進委員会の強化を位置づけ、労働安全衛生活動方針の確立、ハンドブックの作成、ニュースの発行、交流集会など重点を決めて取り組みを進めてきたことを報告しました。

 労安・職業病対策委員会事務局長の松尾中執が基調報告。東日本大震災から4カ月が経過しようとしているもとで、岩手県大船渡市の産業医の活動を紹介しながら、健康管理スタッフが当局側の人たちという考え方から、労働組合として積極的に働きかけ、その職権をいかした活動を共同してすすめる対象として取り組んでいくことを呼びかけました。また、協約締結権の回復が差し迫っているもとで、労働安全衛生や災害補償は労働協約の主要な柱であり、特に労働安全衛生は個々の職場実態に見合った協約をつくりあげ、盛り込んでいくことが求められることを訴えました。

 全体集会のあとは、7つの分科会(入門「安全衛生委員会活動」、メンタルヘルス・ハラスメント対策、現業職場の労安活動、病院職場の長時間・過密労働対策、保育職場の労安活動、公務災害認定闘争、非正規雇用職員の労安活動)で、取り組みの報告・交流が行われました。

 「安全衛生活動の手引き」5年ぶりに改訂
 『公務職場のいのちと健康を守る―安全衛生活動の手引き―』の改訂版(一部500円・送料別)が完成しました。今回、メンタルヘルス・ハラスメント対策について大幅に加筆しています。手引きを活用して、労働安全衛生法などの基礎知識を学び、職場から労働安全衛生活動をすすめていきましょう。お問い合わせは、自治労連・賃金権利局まで。