新たな仲間づくりへ「さあ、対話を進めよう」

 自治労連は3月22~23日、東京都内において第17回組織拡大専任者研修会を開催しました。主催者あいさつで高柳副委員長は、「5年連続の賃上げだが生活改善には到底つながらない」と春闘情勢に触れながら、その中で、18春の組織拡大集中期間が出足早い取組みで昨年同期比での組合員拡大数を上回っていることを紹介。「教訓が実践につながり、その実践があらたに工夫を加えながら広がりを見せている好循環が生まれている。研修会で、『必ず増勢』の確信を掴み合おう」と激励しました。また、今研修会の中心的なテーマである「レイバーノーツ トラブルメーカーズ スクール」にも触れ、「実践的な内容で、職場を変える試みの一歩となる研修になると思う。自分も一人の参加者として楽しみにしている」と話しました。

 基調報告では、竹内組織局長が、①春闘をどうたたかうか、②組織拡大集中期間の取組みのポイントと教訓、③新たな「組織拡大強化推進委員制度」の概要、の3点を中心に報告。「この間の教訓を活かし、さらに工夫を加えた取り組みの推進」「研修会で学ぶレイバーノーツの実践方法を具体的に進め、組織強化拡大をいっそう進めるために増やす人を増やしてもらいたい」と訴えました。続いて清水自治労連共済副理事長が、春の拡大集中期間の取組みとして組織強化拡大と一体となった「つながる・支える」運動の具体的な取組みを提起しました。

   「仲間づくり」こそ要求実現の近道

 研修の一つ目の講義として布施恵輔全労連常任幹事・国際局長が「『米国の改革派労働運動を学ぶ』レイバーノーツの実践と取組み」について講演しました。諸外国では労働組合の組織率の高さが必ずしも要求の実現度を高めているわけではない現実を紹介。米国において労働組合の組織率が低下してきた背景を紹介し、数少ない役員などに運動を任せてしまう体制や一人の役員が周囲の仲間の意見を十分に聞かずに運動を進めてしまう運営が広がっていったことが組織率低下の要因の一つにあったこと等を説明しました。そして、強い組織を作り組織率を向上させるには組織運営をみんなで進めていくことが必要であり、その具体的な方法としてレイバーノーツの取組みがあると述べました。

   対話を進め仲間を増やそう

 布施さんの講演を受け、小松大阪府職労副委員長が「職場を変えるレシピを学ぼう!トラブル・メーカーズ・スクール」と銘打ったワークショップを行いました。小松さんは様々なデータ・資料を、パワーポイントを使い、参加者みんなと共有しながら組織拡大に関わるポイントを多角的に話しました。その中の一つに、職場の人間関連図として同心円の図を提示。中心的な人物が同図の中心にあり、円から離れるに連れて関係が薄い、あるいは関係がよくない人物が配置された図を説明し、「遠くにある人からではなく身近な、関係が出来ている人から加入を呼びかけていけばいいのです」と話すと参加者たちの多くが頷いていました。

 さらに、仲間づくりをすすめるための具体的なポイントとして4点を提示。①多くの人が直面している課題かどうか、②深刻な課題かどうか、③勝てる可能性がある課題かどうか、④組合を強く出来る課題かどうか、の4つを上げて、これらについて具体的に考察を深めていきました。参加者は12のグループに分かれ、仲間づくりと要求づくりを一体で進めていく実践を研修。前述4つの観点をもとに、要求の実現性の度合いを考慮しての議論を交わしながら段階ごとの要求を考察し、組織強化の方法を確認し合いました。ワークショップは、会場の四隅に移動をしたり、提供された課題に取組むために席を移動したりするなど、終始、動きながら賑やかに溌剌と進み、参加者が改めて元気を得る研修となりました。

<「レイバーノーツ」とは>

・1979年にアメリカで創設された労働者・労働組合の交流や労働者教育をはじめ、労働運動の改革のためにさまざな活動を行っている組織。

・「トラブルメーカーズスクール」は、レイバーノーツが労働者教育の一環として、職場における労働者の組織化を目的に行っているワークショップ。「職場を変えたい」と思うことが上司にとってはトラブルであり、そう考える仲間やリーダーを育成することを目的としています。

・ワークショップは、「『おーい話をしよう』効果的な対話とは?」「職場のリーダーを見つけよう」「職場をマッピングしよう」「キャンペーンをつくる」などのテーマに沿って、トークやチーム演習を織り交ぜて進められます。