保育制度の解体を許さず保育の公的保障の拡充を求める大運動実行委員会(よりよい保育を!実行委員会)は、6月15日(木)に、国会及び国会周辺において、「国会前行動」「議員要請行動」「新システム導入許すな!6.15署名提出集会」を開催。国会議員要請行動には151名が参加。「新システム導入許すな!6.15署名提出集会」には200名が参加しました。

保育情勢と運動の成果、課題(要旨)-全保連事務局長・実方さん
 子ども・子育て新システムは、昨年の6月に基本要綱が出された。これは許せないと運動を進めてきた。昨年秋からの署名は329万7千筆をこえ、この10年で最高の到達となった。基本制度要綱が出され、新システムが明らかになった時点で、新システム反対を明確に打ち出した新署名を作成し、短期間で83万7千筆をこえるという、かつてない取り組みをしたことを確認しあいたい。自治体に対しては、自治体の実施責任がなくなるのは困ると、約1700自治体のうち250自治体で、新システム反対、現行制度の拡充を求める政府への意見書が採択された。
 しかし、政府は、国民や自治体の反対を押し切り、震災のドサクサの中で、ワーキングチームの検討を、昨日、明日で終わらせ、税と社会保障の一体改革で強引に進めようとしている。予算では、1兆円増えるとしているが、税と社会保障改革では0.7兆円と減額されており、内訳も不明だ。特に、質の改善に関する内容はない。
 署名、自治体意見書採択は進んでいるが、まだまだ新システムの中身が知られていない。知らせて、声を大きくしていくことが必要だ。岩手・宮城県で49の認可保育園が復旧できてない。新システムが導入されれば、東北のような過疎地で、1万人に1箇所の保育園では足りない、陸前高田市にあてはめると、人口2.5万人で10箇所の保育所がある。ここには2.5箇所でよいとされる。子どもが少なくても広域合併で自治体が広くなっており、身近に保育所がないと通えない。被災地でも、過疎地でも、都市でも、どこに住んでいてもよりよい保育が受けられるようにしていこう。国会が延長すれば、それを運動できる期間が広がったと積極的に捉えて運動を進めよう。

国会議員の連帯の挨拶
 国会請願署名の紹介議員になっていただいた国会議員のうち、3名が参加。谷博之(民主)議員は、「社会保障に対する保育の財源の確保のために、保育・介護・年金と合わせ議論している」と述べ、田村智子(共産)議員は、「すでに幼保一体化を実施している保育園の園長先生に一部負担金の滞納者の扱いについて尋ねたところ、今はいないが、辞めてもらうしかない」とのことだったと応益負担となる新システムを批判しました。高橋ちづ子(共産)議員は、「国は、都市部や被災地など、やむを得ず定員以上に受け入れている実態を逆手に取り、最低基準を規制緩和しようとしている」と地域主権による最低基準の引き下げを批判しました。

 各団体、地域からの報告で自治労連・盛岡市職労の阿部さんは、「震災時は、保育士が子ども達をおぶったり、手をつないで走ったりして子どもを守った。現行制度できちんとした職員配置ができていたからこそできた。児童福祉法24条の実施義務がなくなると、自治体は保育に責任を持たなくなり、子どもを守れなくなる。子どもの命をしっかりと守り、保護者が安心して働ける保育制度を作ることが大切だ」と訴えました。