12回目の開催に全国から58人の仲間が参加し、各地のとりくみを交流!

 1月20日、東京・林野会館で、第12回となる地域医療と公立病院の充実を求める「いのちと地域を守る学習・意思統一集会」が17地方組織、本部から58人の参加で開催されました。

 冒頭、高柳副委員長は、「社会保障の切り捨てが進むもと、自治体戦略2040構想は自治体の役割など自治体行政の根本のあり方を変質させるもの。住民のいのちを守る自治体病院をつくっていくために、今日の集会に学び、交流し、明日の行動で実態を訴えていきましょう」と開会のあいさつを行いました。

 「地域医療の充実と住民とともに歩む自治体病院を~いま地域医療で何が起きているのか~」とした講演で、増田憲法政策局長は「安倍政権は地域医療構想と新公立病院改革ガイドラインによって2025年に向けて病床の機能分化・連携として病床削減・病院の統廃合をすすめている。しかし地域医療を担うはずの『かかりつけ医』も不足しており、現状では孤独死に至る高齢者も多くなっている」としたうえで、政府主導で公的医療体制が縮小化されることによって地域住民の生活やいのちが保障されなくなっていると述べました。そして、「住民が安心して暮らし続けられる地域をつくるため、地域の医療要求を把握・分析したり、地域の医療・介護連携を積極的に進めたりしていくことは重要。自治体病院として、地域になくてはならない医療を提供していくために、問題や情報を住民に広く知らせ、意見を聞き、自治体病院の役割を語っていくことが必要」と訴えました。

 基調報告では、佐賀中執が医療・介護など社会保障の切り捨て、消費税10%への増税、自治体戦略2040によって地方の圏域化がすすめられようとしていること、各地で自治体病院の再編・統廃合が進んでいることなどの情勢について述べました。併せて、「自治体病院に働く職員の労働実態アンケート」の中間集約から読み取れる自治体病院の労働実態について報告しました。さらに、こんな地域と職場をつくりたい」運動を実践し、憲法を住民のくらしにいかす自治体病院の役割を発揮し、自治体病院に働くすべての労働者がやりがいを感じながら安心していきいきと働き続けられる労働環境をつくりあげていこう」と呼びかけました。

  続いて、岩手、東京、大阪、愛媛、長野の仲間が特別報告を行いました。

 ①岩手・奥州市医療局労組は、「地域医療破壊~私たちは何ができるのか~」と題し、地域で周産期医療や小児医療などの医療体制が維持できなくなっている状況を報告。「住民に必要な医療を地域で守っていくために、市民との共同なくしては運動できない。パパママの会などと連携しながらこれから運動をすすめていきたい」と語りました。

 ②東京・都庁職衛生局支部は、「都立病院の『地方独立行政法人化』に反対するたたかい」と題し、たたかいの経過と現状・今後について報告しました。「必要経費としての400億円を赤字だと宣伝するマスコミなどに対し、『都立病院の充実を求める連絡会』の運動で署名・学習会をすすめている。第2次署名を100万筆・200万対話で成功させ、独立行政法人化を断念させていきたい」と語りました。

 ③大阪・りんくう総合医療センター労組は、「りんくう労組のたたかい」と題して不当な賃金カットによる未払い賃金訴訟でたたかっている現状について報告。「たたかう経過の中で組合員数は当初の倍以上に増えてきた。不当な賃金カットを是正させていくため、引き続き裁判でたたかっていきたい」と決意を語りました。

 ④愛媛・津島吉田病院局労組は、「『平成30年7月豪雨』の経験から学んだこと」と題して報告。石村さんは、ライフラインが分断されるなか病院機能を維持するために職員一丸となった努力、大量の水を必要とする病院施設への応急給水活動など自治体による災害支援体制の維持も欠かせないことなどを紹介。今回の豪雨災害で、何より地域で“自治体病院の役割の発揮が求められている”ことが明らかとなったと発言しました。

 ⑤長野・浅間総合病院労組は、「浅間総合病院労組のとりくみ~こんな職場をつくりたい~」と題して報告。高橋さんは「昨年実施した職場訪問を通し、Face to faceで組合員の要求を聞き取ることが組合員にとっても労働組合にとっても重要だとあらためて感じた。未解決の課題も多々あるが、労使が信頼関係を保ちながら地域住民、患者さん、職員を守るためのとりくみをめざしていきたい。今年11月に長野で開催される「第19回自治体病院全国集会」もぜひ多くの仲間のみなさんのご参加で集会を成功させたい」と呼びかけました。

  フロア発言では、東京から消費税増税が自治体病院経営に及ぼす影響について、高知から会計年度任用職員制度問題のとりくみについて、京都から医師・看護師不足の実態について、兵庫から西宮市立中央病院・県立西宮病院の統合問題について、千葉から退職勧奨に伴う看護師の大量退職の問題について、愛知から名古屋市立病院の市立大学病院への附属化の問題など、多くの参加者から各地の状況やとりくみについて質問・発言がありました。

 集会の最後には、医療部会・鮫島議長がまとめ・閉会あいさつをおこないました。鮫島議長は、「講演・基調報告に学び、各地のとりくみを交流できた。地域医療構想については各地で状況・段階が異なるが、2025年に向けて整理をしていく必要がある。会計年度任用職員制度については、知事部局・病院職場で大きく異なる問題。今後も本部・医療部会としても議論をすすめたい。看護職員の増員は、医療三単産などと連携して世論をつくっていく運動をすすめよう。兵庫、千葉、愛知、東京などでの再編・統廃合問題について、自治労連本部としても医療部会としても更なる情報共有をすすめながら、当該地域だけでなくみなさんとも一緒に運動を広げていく。明日の関係府省要請・団体懇談では、アンケート結果から明らかとなった現場の実態をしっかり訴えて欲しい。大阪・りんくうから『くじけそうな状況にあったときに仲間がいた、上部団体の支えもあった』という発言があった。全国の仲間とつながって一緒にたたかっていこう」に呼びかけ閉会しました。