「17年間、苦しくても頑張ってきてよかった」

 神奈川県職員労働組合の中川さん(発症時、知的障害者施設勤務)が療養補償打ち切り撤回を求め、東京高裁でたたかわれていた裁判で、1月30日、災害補償基金側からの控訴を棄却する勝利判決が言い渡されました。

 横浜地裁での勝利判決から、さらに踏み込んだ内容の判決であり、公務災害による療養で苦しんでいる全国の仲間を励ます画期的なものとなりました。

 2018年4月23日の第1回期日で裁判長は「高裁として影響が大きいので慎重に判断したい」とし、弁論準備を積み重ねてきました。その結果、判決で裁判所は、基金支部の主張である「通常3か月程度療養していれば治る…それ以上長引いている症状は個人的要因」に対してこれを明確に退け、頚肩腕障害とその後の精神症状との間に「公務起因性」を認めました。

 公務災害においては、医学的な診断による治癒や症状固定の判断が不可欠であるにもかかわらず、当時、その手続きを経ずに中川さんを診たこともない医師による判断で補償打ち切りとしたこと自体が異常なことでした。今回の判決を契機に、公務で被った災害を補償する本来の使命を自覚し、職員が安心して公務に専念できるための災害補償基金に生まれ変わるべきです。

 神奈川県職労は、東京高裁での判決確定に向け、基金に対して「上告するな」の要請を強めています。

<弁護団コメント>

「地裁判決に続いて,勝利判決を勝ち取れたことを何よりも嬉しく思います。そして裁判だけでも4年半ものあいだ闘い続けた中川さんの奮闘に敬意を表したいと思います。たくさんのご支援本当にありがとうございました。」

<中川さんコメント>

「常識的に考えて「基金」はおかしいと訴えてきましたが、裁判ではどうなるかわからない。みんなの応援で勝てました。この判決は、職業病になった方たちに大きな影響を与えます。支えてくれた皆さん本当にありがとうございました。」