第23回埋蔵文化財関係職員交流集会が1月26日(土)~27日(日)に、名古屋市で開催され、岩手県から岡山県までの10地方、18職場から36名が集いました。集会は実行委員会が主催し、非正規公共評、教育部会、愛知県本部が後援しました。

 集会は、すでに定年を迎えた古参から若い新規採用世代を加えながら、徐々に世代交代しつつ、各地方で仲間とのつながりを増やしていく形となって継続しています。

 今回の集会は、政府・財界が一体となって「公的サービスの産業化」を推進している中で開催されました。

 1日目は、埋蔵文化財を取り巻く情勢で特徴的な話題の5件が報告されました。「宇治市における首長部局移管」の報告では、文化財の担当を教育委員会から都市整備部に新しい課を設け、あらゆる制度を使って歴史的資産を守っていること、「大阪府の文化財保護行政に表れた政治潮流」報告では、公務労働の産業化・少子高齢化と人口減による地域社会の危機などにより、文化財保護も大きく影響を受けていること、「攪乱と出土品の取り扱い」報告では、現況の文化財法制度枠組み以外の部分は現場担当者の判断による部分が大きく、地域史として重要なものをいかに伝えていくか、「京都市の文化財保護行政」に関する報告では、圧倒的な担当者の不足と世代の偏りがあり、文化財の将来をどう描くか模索していることなどが述べられました。

 2日目の2件の報告と全体会では、東日本大震災復興事業に伴う発掘調査を行っていた2名の職員から、本当の意味での復興とは隔たりがあり、積み残された報告書作成や震災を風化させない取り組みが必要であるとの指摘がありました。

 全体討論では、普段聞けない他の職場の労働条件と課題や体制、仕事で工夫していることなど、全参加職場からの活発な発言がありました。「目の前の業務ばかりとなっているが、様々なことを考える大切な集会である」、「文化財は地域に密着しており、その魅力を引き出すことができる」、「このような機会を今後も続けてほしい」などの声が聞かれました。

 行政全般に職員の高齢化と急速な世代交代が進み、発掘技術の伝承や仕事のノウハウが上手く伝えられないことなどが、後に大きな問題となる事など予想されます。地域社会に対して埋蔵文化財の魅力を伝え守ることの重要性をあらためて感じながら、今回も全国の仲間と深く交流できたこと、そして継続は力なりということを参加者全員が実感した集会となりました。