「住民、自治体労働者の目線で防災対策を」
大阪自治労連、大阪から公害をなくす会、大阪自治体問題研究所が「防災を考える提言」を発表し、報告集会を開催

■阪神・淡路大震災、東日本大震災の教訓をいかし、1年間以上かけて調査研究

 3月2日(土)13時半から100名を超す参加者で、大阪自治体労働組合総連合、大阪から公害をなくす会、大阪自治体問題研究所の3者でつくる「防災まちづくり研究会」が、この1年以上かけて調査研究した結果を発表。同研究会では、阪神淡路大震災と東日本大震災を教訓として大阪の防災を住民と自治体労働者の目線で対策を考えることを目的に進められ、「大規模災害から住民の命とくらしを守る」と題したテーマで提言集を発行しました。

■防災は個人まかせでなく、行政責任を明確に

 研究会の代表で奈良女子大学の都市計画専門である中山徹教授は、「阪神淡路大震災後一定進んだ耐震化だがまだ不十分であり、巨大津波を念頭においた物理的な対応と避難対策のソフト面が必要」と指摘。さらに「防災対策においては、個人任せではなく行政責任を明確にすべきであること」「被害軽減のためには、地域コミュニティーの強化と労働者と市民との協働が大切であること」を強調しました。

■ゼロメートル地帯、液状化、地下街・高層、木造密集地など地域の特徴をふまえた対策を

 研究会の報告として、①大阪湾の防潮堤・コンビナート対策では、ゼロメートル地帯に住む人たちやタンクが市街地に流れてくる危険性等を指摘、②病院や避難所が液状化で使えなくなる問題などの液状化現象における被害対策を自治体として最優先ですすめる必要があること、③地下街及び高層ビルにおける対策では、昼間人口が増える大阪市内での地下構造物の耐震や高層ビルでの共振による揺れの被害想定を明確にし対応すること、④木造密集市街地に多く住む災害弱者への避難時の支援、⑤山沿い、ノリ地問題対策では危険地域の情報公開と公的な支援の必要性など課題と提言が述べられました。

■住民の命を一番身近な所で助けるのが自治体労働者

 集会の後半は、住民の身近な保育・公衆衛生・医療・水道などの各分野から防災対策と国の出先機関の役割について報告されました。熱心な参加者からは「地域で学習会をしたいので、パワーポイントで説明された今日の資料がほしい」という声もありました。大阪自治労連の荒田功書記長は「災害時に住民の命を一番身近で守る役割があるのは自治体労働者であることから、自治体労働者が住民の実態をつかみ専門性を発揮できる体制をつくるために、今後も住民と共同した取り組みを進める」と決意を述べました。