日本列島 おどろき・おもしろミュージアム2014年1月号 Vol.482

神奈川県横浜市 馬の博物館 ポニーセンター

あなたは何馬力? 馬と人との歴史伝える

 今年の干支「馬」の博物館です。1階は、横浜と洋式競馬の歴史について展示されています。洋式競馬は1860年代に横浜ではじまり、根岸競馬場を拠点として、1942年まで行われたそうです。

 競馬は…という人も楽しめるのが、地下1階の馬文化の展示です。日本の馬文化は、貴族や武士社会と結びついて発展しました。馬具や絵画、版画、工芸品、浮世絵などから、日本人と馬の関わりを知ることができます。

 馬を知るコーナーでは約5500万年前の新生代に登場した馬の祖先から現在に至るまでを模型などで見ることができます。野生の馬が家畜化されていく歴史や、馬の生態なども展示されています。あなたの「馬力」を測定できる装置もあるのでお試しを。

 日本在来種の馬は、モンゴルから朝鮮半島を経て九州へ伝わったといわれています。しかし、明治以降、強靭な軍馬をつくるため在来種と大型の外国馬との交配が政策的にすすめられ、在来種は激減。現存するのは、北海道和種(道産子(どさんこ))、木曽馬(きそうま)(長野県木曽地域)、野間馬(のまうま)(愛媛県今治市)、対州馬(たいしゅうば)(長崎県対馬市)、御崎馬(みさきうま)(宮崎県都井岬)、トカラ馬(鹿児島)、宮古馬(みやこうま)(沖縄・宮古島)、与那国馬(よなぐにうま)(沖縄・与那国島)の8種のみ。隣接するポニーセンターには道産子、野間馬がいます。

 高さ約2メートルのサラブレッドに比べ、一番大きな道産子で約180センチ、一番小さい野間馬は約110センチと小型です。小さくても力持ち。馬は農家の大切な働き手でした。しかし、軍国主義を突き進む明治政府により「動物兵士」として徴用されていきます。

 このあたりは『戦争に征った馬たち―軍馬碑からみた日本の戦争』(森田敏彦著、清風堂書店)をどうぞ。軍馬碑から民衆の戦争への思いに迫る書です。憲法を守る正念場の年、干支の馬から平和について考えませんか。

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▲緑多い公園にある馬の博物館
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▲「あなたは何馬力?」1馬力は75キロを1秒間に1メートル動かす力。
私は0.1馬力
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▲ポニーセンターの野間馬の「ミカン」は大型犬ほどの大きさ。
人間でいうと80歳を超えるおばあちゃん



ミュージアムメモ
所在地/ 横浜市中区根岸台1-3根岸競馬記念公苑
電話/ 045-662-8105
交通/ 根岸駅・山手駅・桜木町駅よりバス「滝の上」下車、山手駅、根岸駅より徒歩15分
入館料/ 大人100円、小中高生30円(毎週土曜日無料)
開館時間/ 午前10時~午後4時30分(入館は4時まで)
休館日/ 月曜日(祝日・振替休日は開館)