かがやきDAYS2018年2月号 Vol.531

仕事も音楽も自分らしく

大阪・守口市職労 渡司(わたし) 考博(たかひろ)さん

▲「子どもたちの成長していく姿がうれしい」と語る指導員13年目の渡司さん

実習で学童保育指導員の道を決意

母親が保育士で、小さい子とあそぶのが好きだった渡司考博さん。自然と保育士になるための専門学校に進学しました。学校では、保育園以外にも、子どもにかかわるさまざまな施設へ実習に行きましたが、守口市の学童保育での実習がいちばん楽しく、自分らしく子どもたちと関われたので、その実習の場で「学童保育の指導員になろう」と決意しました。

公設公営で労働条件は近隣と比べるとよかったので「何とかやっていけるかな」と守口市の指導員になりました。子どもの頃に通っていた大阪市内の学童保育は、男性指導員が普通にいたので「守口市の男性指導員は渡司さんがはじめてです」と言われた時は驚いたそうです。

音楽活動は仕事への意欲に

一方で、中学生の頃からバンドをしている渡司さん。グループを作ってレーベルに入り、音楽配信もやるなど、プロのミュージシャンをめざし本格的に音楽活動をはじめましたが、やはり厳しい世界だったので3年ほどで断念。その後はパソコンでの作曲や、グループを作ってクラブやバーによばれては演奏したり、路上で演奏したり、今も音楽活動を続けています。

ライフワークになった音楽活動は、仕事への意欲にもつながっています。指導員を続ける支えにもなっています。

しかし、今の守口市の状況では、この活動が続けられるかがわからない状況になってきています。

より良い学童保育をあきらめない

守口市では、すべての放課後児童クラブの民間委託がすすめられようとしています。

パブリックコメントに寄せられた不安や反対の声は1200を超え、市長あての「市の責任(直営)で学童保育の拡充を求める署名」は4万2000筆以上が集まりました。しかし市長は保護者や市民の声に背をむけ、委託をすすめようとしています。今は、市議会あての「現行の学童保育の維持向上を求める請願書」にとりくみ、2月中旬に提出する予定です。

市は2019年度からの委託に際し、指導員の雇用継続を約束していません。若い指導員は将来に見通しが持てず、退職する仲間も出ています。

渡司さんは指導員として、子どもたちが「楽しい」と思えることが、その子の豊かな成長や、安心できる居場所づくりにつながると学び続けてきました。今の学童保育を守り、より良くしていくために、頼もしい仲間とともに保護者や地域の方々と共同の運動をひきつづきすすめていきたいと話します。

▲守口市の学童保育を守ろうと仲間とともに奮闘する渡司さん(左端)