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【シリーズ134】イラストで“自分の居場所”を見つけた

My Way My Life2011年10月号 Vol.455

岡山市職労 池田 順子(いけだ じゅんこ)さん

イラストで“自分の居場所”を見つけた

 今年6月、「第31回自治体にはたらくの全国交流集会in倉敷」に参加されたみなさん、集会のマスコットキャラクター「白桃(しらもも)れい」ちゃんを覚えていますか? 開催要綱や実行委員会ニュース『こけーけー』に華を添えてくれた女性キャラ「白桃れい」をデザインし、イラストを描いたのが池田さんです。  池田さんのイラストは「セクハラを考えよう」パンフレット、子育てしながら働き続けるための権利手帳『ペンギン手帳』など、岡山市職労女性部の発行宣伝物をはじめ、自治体問題研究所の書籍など、さまざまな場面に登場しています。  池田さんがイラストを描き始めたのは小学校高学年の時。「授業中はイラストの練習時間でした。授業のノートをとりながら、片方のページはイラストだらけ。だから1冊が早く終わっていました」。身振り手振りを交え、その時のことを楽しそうに思い出します。中学時代の放課後は図書室に集まり、仲間とイラストを描く日々でした。「マンガは難しいけれど、イラストなら胸から上だけでも描ける」と、イラストを中心に描き続けてきました。しかし高校時代、シビアに現実を悟り(本人談)卒業後は岡山市に就職、イラストからは少し距離ができてしまいました。「仕事で電話のメモをとりながらイラストを横に書いていて、人に渡す時はメモをわざわざ書き直していました」  そんな池田さんの才能にスポットをあてたのが組合でした。難しい書籍やパンフレットの内容も、池田さんのイラストが入ることで雰囲気が柔らかくなり、手に取りやすくなります。「これまでなら捨てられるだけだったイラストも、今では手に取った人たちが『かわいい!』と喜んでくれる。励みになるし、自分の居場所を見つけられたって思えて幸せです」  池田さんは岡山市職労女性部の書記長としても活躍中。女性が健康に働き続けられる職場をめざし、仲間と奮闘を続けています。池田さんのイラストはポスターやチラシ、宣伝グッズなど、これからも組合活動のさまざまな場面で私たちに訴えかけ、元気を与えてくれるでしょう。「健康でかわいく、でもがんばり過ぎず、あきらめず、一緒に輝きましょう」と、働く女性の仲間たちへメッセージ。その笑顔と瞳は白桃れいちゃんのようにキラキラしていました。

▲「パソコンでも絵を描きますが、やっぱり手書きがいいです」とトレース台の上でイラストを描く池田さん
▲白桃れいちゃん(右)とコケちゃん(左)。大きな目にウエーブヘア、リボン、チュニックや編み靴など、流行を意識してキャラクターをつくります