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〔113〕どこにいても輝き続けるために

かがやきDAYS2025年5月号 Vol.618

どこにいても輝き続けるために

兵庫・西宮市臨時職員労働組合 佐野(さの) 真澄(ますみ)さん

▲全身を使って「やー!!」

凛々しい表情で太鼓を叩くのは、西宮市役所の障害福祉課で働く佐野真澄さんです。15年程前のメーデーに参加した際、和太鼓の演奏を見たことをきっかけに始めました。初めは誘われるがまま、なにげなく続けていましたが、気づけば10年以上。「先生がほめ上手だから続けられた」と笑顔の佐野さん。現在は2つのグループで活動しています。年齢層は幅広く、20代から70代まで。男性も女性も。勤めている人もそうでない人も。障害がある人もない人も。いろいろな人と一緒に太鼓を叩きます。佐野さんは、「みんなで一緒にやるのが楽しい。楽しくやるのがモットー!」と話します。

難しいからこそ「自分の力でやってやる!」

佐野さんは今年3月まで会計年度任用職員A(旧嘱託職員)として、生活支援課で障害者の住宅改造・障害児の用具担当として働いてきました。

インテリアが好きだった佐野さんは、入職前、自分の家族が受験するのをきっかけに、独学で宅地建物取引士の資格試験に合格しました。取得が難しい資格だと聞いても、反対に「独学で合格してやる!と思った」と振り返ります。その後さまざまな資格を取得し、現在の仕事につながっています。

たくさんの宝物を糧に次のステージへ

障害児の支援では、当事者と数年間にわたり関わることになります。そのなかで佐野さんは、ご家族にさりげなく声をかけたり、子どもの成長具合を見越して提案することを心掛けてきました。特に気を配ったのは、話しやすい雰囲気をつくることです。たわいのない話をしたり、ときには一歩踏み込んでアドバイスすることで当事者との信頼関係を築いてきました。「自分に合っていたし、とてもやりがいのある仕事」と佐野さんは話します。

この4月から、佐野さんは同じ職場で会計年度任用職員B(旧臨時職員)として事務補助業務をしています。「これまでの仕事から離れてしまったのは寂しいけど、次の人にきちんと引き継ぎたい」と語ります。

「太鼓はなかなかうまくならないね。でも、ずっとできなかったことがある日突然できるようになる。だから続けられる」負けず嫌いな佐野さんは、どこにいても輝き続けます!

▲太鼓集団「なかま」のみんなで「そぉーれい!!」