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すすむ非正規公共113 粘り強い労使交渉で膠着状態はねのけ協約を締結

神奈川自治労連 神奈川県公務公共一般労組 鎌倉子ども支援センター支部

▲協約締結式に出る鎌倉子ども支援センター支部の秋山麻子さん(左)

妊婦や育児中の保護者への支援や相談に応える鎌倉子ども支援センター指定管理について、2022年からシダックス大新東ヒューマンサービス株式会社(以下、シダックス)が指定されると翌23年3月、神奈川県公務公共一般労組(以下、労組)に職員から労働相談がありました。

指定管理移行時の一時金廃止など賃金労働条件の切り下げや、一方的な細切れシフト変更による年間賃金の減額、休館日の扱いなどの不利益変更に対して、労組と職場の組合員は反対運動と組合加入をすすめてきました。

3月23日に要求書をシダックスに示し交渉を開始しましたが、その後膠着状態になりましたが、「合意するまでは現行の労働条件を継続し、交渉を続ける」と労使で確認し、事実上の就労闘争へ。「乳児と子育て中のお母さんたちの声に応えたい」「安心して働きたい」との誇りと要求が運動を支える原動力となりました。

24年9月にシダックス側に弁護士が就いたことを機に、労組の要求をほぼ認める意向が示されました。今年3月3日に年収ベースの賃金保障やパート職員の勤務時間確保などを実現させる協約を締結。約2年間粘り強く労使交渉を重ねてきた成果です。

交渉ではシダックス側の弁護士も「鎌倉市からの事業であるため、賃上げや労働条件に対する市の考え方に左右される」と強調。労組は企業だけでなく市に対しても指定管理の責任と対応も求めながら、組織拡大と安心して働ける職場づくりをすすめています。