安全安心な万博運営を カジノ建設は中止を
大阪・関西万博開催から2カ月:現場からのレポート 大阪自治労連
▲東ゲート入場待ちの長い列
「大阪・関西万博」が4月13日から開催されていますが、万博の開幕後も事故や問題が起こっています。万博協会は具体的な対策や説明責任を果たさず、「適切に対応した」とのコメントに終始。大阪自治労連は、万博来場者と運営スタッフの安全を守るため、5月21日に行われた万博協会と府・市万博推進局に対する緊急申し入れ行動に参加しました。
安全確保なしに万博を見切り発車
開幕当日から「並ばない万博」をアピールしながらも夢洲駅や入場ゲートが大混雑し、荒天で強い雨風が吹き荒れ来場者を襲いました。万博会場「夢洲」は、今も稼働している廃棄物処分場で可燃性ガスが常時発生しています。昨年3月にガス爆発事故を起こし、開幕直前に高濃度のメタンガスが検知され消防隊が駆けつけました。自然災害時でも避難ができず、日よけや休憩できる場所が少なく、熱中症など救急搬送の不安、虫のユスリカが大量発生するなど、不安材料が山積しています。このような「危険な万博」のままで見切り発車した万博協会の責任は重大です。
万博の開催中にカジノ建設強行
万博開幕後まもなく、2030年秋の開業めざしカジノ(IR)本体工事を万博会場前で着工しています。大阪維新の会は万博後も「経済の起爆剤に」と喧伝し、「夢洲再開発計画」の具体化をねらっています。大阪自治労連では、各自治体から万博関連業務で職員派遣されており、万博で働く職員やスタッフが安心できる労働環境の確保を引き続き求めています。現在、大阪府内各地で老朽化による上下水道管等の事故が多発するなど、生活インフラの整備は待ったなしの緊急課題です。だれもが安全で安心できる万博の運営を引き続き追求します。
▲大屋根から見えるカジノ予定地
▲明るい会が「万博推進局」に緊急申し入れ
カジノより生活インフラ整備を
堺市職員労働組合 本部執行委員・水道支部書記次長 喜多 知広さん
万博という文化事業をカジノ建設のために利用する維新政治の悪辣さに呆れます。ハコモノをつくって、また財政破綻させる気でしょうか? いま必要なことは福祉の充実と生活インフラの整備による「安全」です。万博も安全に完遂することを願います。