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第85録 日本最大級の規模を誇る「三内丸山遺跡」

いい旅ニッポン見聞録2023年11月号 Vol.600

縄文集落跡の世界遺産

日本最大級の規模を誇る「三内丸山遺跡」

青森市・三内丸山(さんないまるやま)遺跡

▲縄文時遊館外観

青森市にある「三内丸山遺跡」は、日本最大級の規模を誇る縄文集落跡。精神文化を今に伝える貴重な文化遺産であり、2021年7月、世界遺産に認定されました。

縄文時代の精神文化を今に伝える

この遺跡は、新しい県営野球場を建設する事前調査が行われた際に発見され、県は着工していた野球場建設を中止し、遺跡の保存を決定しました。

遺跡には竪穴(たてあな)住居群、高床(たかゆか)倉庫群、大型竪穴建物のほか、シンボル的な3層の掘立柱(ほったてばしら)建物が再現されています。遺跡の入口にあるガイダンス施設「縄文時遊館(じゆうかん)」には出土品の展示、発掘の様子の映像紹介、土器の復元作業の見学や体験教室もあり、大人も子どもも楽しく学べる場となっています。

覆る縄文時代のイメージ

水量豊富な河川、木の実を採取できる森林。海では暖流と寒流とが交差し、豊かな漁場が生まれ、自然の恵みを受けながら縄文時代の人々は、1万年以上にわたり採集・漁労・狩猟による定住生活をしていました。また、墓地をつくり、祖先や自然を崇拝し、集落間で社会的なつながりもあったようです。

驚くことに、遺跡から出土した栗のDNAを鑑定したところ、栽培されていた栗であることがわかりました。また、六本柱建物跡では柱穴の間隔、幅、深さが全て統一されていたことから、当時すでに高度な測量の技術を持っていたことがわかります。さらに、出土遺物のひとつである翡翠製品の色や耳飾りの造形はとても美しく、これらは縄文時代の文化がこれまで考えられていた水準よりすすんでいたことを示しています。

これほどの大規模集落がなぜ終焉を迎えたのかは未だ謎だそうです。みなさんもぜひ来場いただき、太古に思いを馳せてください。

詳細は「三内丸山遺跡」で検索を。

▲縄文時遊館の館内(写真出典:三内丸山遺跡縄文デジタルアーカイブ)

▲六本柱建物跡

▲翡翠製品