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#これが言いたい [「年収の壁」問題]

国民と労働者の大幅賃上げを求める運動により、最低賃金をはじめ、少しずつ賃金引き上げが実現しています。一方、賃金は上がっても「手取りが減る」「扶養から外れるのは困る」など、いわゆる「年収の壁」が問題となります。

所得税の配偶者控除にかかる壁(103万円)、健康保険・年金などの加入にかかる壁(106万円、130万円)などが「年収の壁」と言われ、とくに社会保険の新たな負担によって「手取り金額の減」が生じます。

「年収の壁」に悩む非正規労働者の多くが女性であることも見逃せません。ジェンダー平等推進の点でも、課税などの基準を世帯主収入と家計補助収入による現在の「世帯収入」から、個人のライフスタイルを尊重した「個人収入」への転換が求められます。

「年収の壁」をめぐって労働者のなかでも異なる意見や立場があります。まず、税や社会保障制度を具体的に学習し、さまざまな事情で働く仲間に寄り添い、職場の要求をまとめていくことが重要です。奈良自治労連や愛媛県本部では、学習会で具体的に年収と控除額や税額などを試算。組合員同士で話し合い、「抜本的に賃金を上げて、職場の人員も増やすことが解決の道ではないか」と労働組合の活動に確信を得ています。

自治労連は、労働法制と税や社会保障制度の一体的な見直しを政府に求めています。だれもが誇りと働きがいが持てる、専門性に見合った大幅賃上げで、「年収の壁」克服をめざしましょう。

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