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職場・地域で憲法と平和を輝かせよう

▲石岡市の谷島洋司市長(右端)との懇談

政治家の発言や一部報道で改憲発議や軍事費増・核兵器配備を煽る流れがあるなか、自治体・公務公共労働者として憲法と平和を守り、職場・地域にいかすとりくみがますます重要となっています。組合のとりくみや組合員の声を紹介します。

平和主義うたう憲法9条キャラバンで思いを共有

茨城自治労連

茨城自治労連市町職部会は5月11日に、「憲法を行政にいかすことに関する懇談」と題した憲法キャラバンを石岡市で開催し、谷島洋司石岡市長と「憲法改正」「非核平和の日本の実現に向けて」「コロナ危機で奮闘する職員について」の3項目について懇談しました。

谷島市長は懇談で「憲法は非常に大切だと思っている。憲法は行政の一番の基本。憲法にもとづいてそれぞれ法律があり、我々の仕事も憲法にもとづいて行われている。憲法改正を否定するものではないが、平和主義をうたう憲法第9条は世界に誇れる名条文と思っている」と話しました。

対話による解決を守るべきは平和

ロシアによるウクライナ侵攻についても、「国は名誉のために戦うが、犠牲になるのは個人、そして家族である。戦争は結局よいことはない。武器を持った時点で戦争になってしまう。ロシアのウクライナ侵攻は許すべきではないし、一刻も早く終わってほしい。日本国憲法の良いところは、『戦力を持たない』と明確にしているところ。これが最高の外交手段であり、対話による解決ができる国は唯一日本だけである」と語りました。

また核兵器についても「石岡市の核兵器廃絶平和都市宣言は心強い。石岡市の平和、市民の平和が基本である。日本は核爆弾を二度も落とされ、なおかつ本当に多くの犠牲を払って今の平和を手にした。一番守るべきものは平和だ」と話し、思いを共有しました。

懇談には市町職部会からは、島田誠部会長(筑西市職)をはじめ役員5人、石岡市職労からは富田悠介委員長、茨城自治労連の濱野真委員長らの10人が参加しました。

▲茨城自治労連市町職部会と県本部

憲法25条の実践を職場の仲間とともに

名古屋市職労

生活保護の仕事に通算20年かかわってきました。採用された当時、何もわからない自分に、先輩たちは「受給者とは対等平等。信頼関係が大事」と毎日のように話してくれました。この仕事は個人の自立を支援し、憲法25条を実践するやりがいのある仕事です。しかし、どこまでが最低限度なのか、どこまで資産・能力の活用を求めるのかなど、「個人の尊重」と制度とのはざまで葛藤があります。私は職場の仲間に相談し、ともに学び助け合ってきたから、がんばることができました。

毎年、名古屋市職労区役所協議会では、「ケースワーカーのつどい」を開いています。コロナ禍で2年ほど開催できなかったため、今年は3年目までの新人を対象に「つどい」を6月24日に開きました。慣例で退職予定者がメッセージを話すことになっており、今年は私が呼ばれました。

先輩との話や2009年のリーマン・ショックの時の経験などを話しました。リーマン・ショックで雇い止めになり、仕事も家も同時になくした人たちが連日100人近く相談に来ましたが、「一人も野宿に戻さない」と職員が一丸となってがんばりました。私たちの仕事の役割と経験を、引き継いでいってほしいと思います。

▲「ケースワーカーのつどい」に新人とベテラン合わせて30人が参加し交流しました

▲名古屋市職労 津田 康裕さん

健やかに育ってほしいからこそ仕事や社会、憲法を学ぶ

大阪自治労連

私は保育士として、子どもたちに健やかに育ってほしい。平和な世の中でやりたいことを見つけ、ひたむきに生きてほしい。そう願っています。そして、私が関わった子どもたちだけでなく、すべての子どもたちがそうであってほしいと思っています。日本に限らず、世界中の子どもたち、ロシアもウクライナの子どもたちも、争いのない世界で育ってほしいと願ってやみません。

私がこう考えるようになったのは労働組合を通して出会った仲間のおかげです。特に保育士の先輩から、たくさんのことを教えてもらいました。「子どもを守るということは、目先の保育だけをしていてもだめ。社会情勢を知り、根本的に変えていく必要がある。そのためには保育以外のことにも目を向けて学ぶことが大切」と教えてもらいました。また、全国の仲間とも交流したり、「なんで必要なん?」と思ってしまいがちな憲法学習、平和のとりくみ、住民投票、首長選挙などに職場の仲間と一つひとつ丁寧に学びながら参加してきました。そのおかげで、子どもを守ることの本当の意味を感じ、仕事が大変でも、気持ちがブレることなく仕事を続けることができました。

日々の保育のなかで悩むことはたくさんあるし、反省することもたくさんあると思いますが、仲間とともに学びましょう。

▲尾﨑さんも参加した保育大集会(2018年)

▲大阪・貝塚市職労 尾﨑 一美さん

原水禁世界大会に参加 反核・平和を訴えたい

岩手自治労連

放射性物質は今から約120年ほど前に発見されたそうです。放射性物質の持つ莫大なエネルギーを人類が扱うには120年は短すぎる、というのが率直な感想です。人類は「放射性物質(核)をロケットにつけて兵器にする」ことを考えられるのですから、本当に恐ろしい。

核の脅威にさらされた世界で唯一の戦争被爆国に住む一人として、また山田町職員組合を代表して今年の原水爆禁止世界大会と自治体労働者平和のつどいに参加することとなりました。世界大会とつどいに参加し、核兵器禁止を呼びかけることに意義を感じています。

つどいでは、岩手のとりくみを報告する予定です。毎年、岩手自治労連では県内を走る反核平和マラソンを実施し、国民平和大行進にも参加しています。私も反核平和マラソンに参加し「反核・平和」を訴えました。

一方で、私は原子力発電という技術を否定しきれません。しかし、福島原発のように原発事故が引き起こす悲劇もあります。原子力政策の問題についても、世界大会への参加を通じて理解を深めたいと考えています。そして、得たものを職場や組合活動にいかしていきます。

▲貫洞さん(写真右上)も参加した反核・平和マラソン

▲岩手・山田町職員組合 貫洞(かんどう) 翔太さん

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