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第47録 ステキな時間旅行を味わってみませんか

いい旅ニッポン見聞録2020年3月号 Vol.556

古代へ迷い込む感覚にドキドキ

ステキな時間旅行を味わってみませんか

奈良県奈良市 平城京、佐紀古墳群

▲当時の中国大陸、朝鮮半島に対して日本の威厳を示すため、荘厳な大極殿が建てられました

まずは8世紀の平城京へ

みなさんを時間旅行にお連れしましょう。近鉄線「大和(やまと)西大寺(さいだいじ)駅」を降り、歩くこと10分、まず訪ねたのは平城宮跡歴史公園。8世紀(710年)に藤原京から平城京に遷都しました。現在は平城宮跡歴史公園として整備がすすんでいます。当時の朱雀門が1998年に、政治・儀式の場である大極殿が2010年に復元され、無料で見学することができます。

大極殿に昇ると豪華な装飾、高御座、内壁に描かれた四神・十二支図に圧倒されます。

広大な公園敷地にはなぜか近鉄奈良線が東西に横切っています。往時の平城京を走る現在の電車、このシュールな風景は不思議な気分にさせます。

4世紀~5世紀の古墳時代へ

大極殿から北へ歩いて10分、佐紀古墳群があなたを待っています。古墳群へ行く途中には、京都嵐山の竹林を思い起こさせる美しい道にも出会えます。古墳の間を縫って遊歩道が整備されています。静寂と、古墳の樹木に囲まれ、山間にいるようです。

古墳一つひとつの歴史はわからなくとも、この空間に佇むだけで、古代に迷い込んだ感覚に浸れます。

21世紀は隣りあわせです

古墳群の静けさを堪能した後は、21世紀に向かいます。いきなりのタイムスリップを諫めるように、細い道が入り組んだ集落のなかを、ゆっくりと歩いていきましょう。

突然、大きな軍艦のような建物が目の前に現れてきます。今までの、白昼夢のような感覚から急に呼び覚まされたようです。

大きなショッピングモールにたどり着き、人波も増えてきました。少し遅いランチでもいただきましょう。時間旅行を振り返りながらゆっくりと味わいましょうか。

なぜかハマってしまった私

ここを初めて訪れたのは6~7年前でしょうか。それから関西地方に来るたびに訪ねるようになってしまいました。

昔読んだ時間旅行の小説に似た、ドキドキする感覚が私をそうさせるのでしょう。みなさんもぜひ一度どうぞ。

見聞録メモ
平城宮跡歴史公園
問い合わせ 平城宮跡管理センター
奈良県奈良市二条大路南三丁目5番1号 電話0742-36-8780

▲大極殿内の高御座

▲古墳群へ向かう竹林

▲古墳群入口