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〔66〕チューバはハーモニーの支え 「職人」パートでかっこいい

かがやきDAYS2020年3月号 Vol.556

チューバはハーモニーの支え 「職人」パートでかっこいい

京都・宇治市職労 鈴木(すずき)良平(りょうへい)さん
▲大きなチューバを抱えるように演奏する鈴木さん。演奏会などでの移動も大変だそうです

「チューバ」という楽器名を聞いて、すぐに思い浮かぶ方はあまり多くはないと思いますが、マーチングバンドやオーケストラでひときわ大きな金管楽器といえばすぐにわかります。

鈴木良平さんはこのチューバのスペシャリスト。地域の楽団「大住シンフォニックバンド」に所属し、長年演奏活動にとりくんでいます。

「チューバはベースラインを受け持つ地味なパートですが、全体のハーモニーを支える『職人』です」と魅力を話します。実際に音を聴くと、重低音。でも歯切れのいい音です。この音を出すのが大変そう…。

兄の演奏する姿をみて吹奏楽の世界へ

鈴木さんがチューバと出合ったのは小学生の頃。兄が演奏しているのを見て「かっこいい」と…。中学生になった時、兄から吹奏楽部の勧誘を受けこの世界に入りました。「小学校も中学校も、吹奏楽部は圧倒的にが多くて、男性は貴重な存在です」と話す鈴木さんがこの大きなチューバという楽器を演奏するようになったのも自然の流れだったのかもしれません。

鈴木さんは中学、高校、大学と吹奏楽部で演奏を続けます。コンクール出場はもちろん、野球部やアメフト部などの応援に競技場での演奏などを行ってきました。大学卒業後も先輩の紹介で今の楽団へ。「週1回全体で練習する時間があり参加しています。参加する人たちは学生から50歳を超えるサラリーマンまで様々で楽しいですよ」と鈴木さんから笑みがこぼれます。

各パートみんなで音をつくる魅力

「みんなで音(曲)を作り上げていくことも魅力ですね」と鈴木さん。鈴木さんの所属する楽団は、地域活動も盛んで、お祭りやイベントにも呼ばれ演奏しています。演奏機会も多く地域に愛されているのも魅力のひとつだそうです。取材した日も定例の演奏会に向けて多くの団員が集まって、音あわせが始まりました。鈴木さんも真剣そのもの。「何か真剣にとりくめるものがあると生活や仕事にもハリができます」「家族の理解と協力にも感謝しています」と鈴木さん。2人の子どもにも真剣にとりくめるものができるとよいと話してくれました。

定例演奏会が4月19日(日)京都の八幡市文化センターで開催されるとのことです。

▲楽団全体で音あわせ。練習にも熱が入ります