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非正規労働者への差別許さないたたかいを

第28回自治体非正規・公共関係労働者全国交流集会

▲「非正規あるあるクイズ」で楽しく学びました

第28回自治体非正規・公共関係労働者全国交流集会が2月1~2日に長野県上田市内で開催されました。開催地の上田市に関わりがあり、1990年代画期的な判決を勝ち取った「丸子警報器」裁判から非正規労働者への差別を許さないたたかいを学び、全国の仲間のたたかいも報告し合い交流しました。

差別とたたかった女性非正規労働者

記念講演で今野久子弁護士が裁判を解説。

自動車部品メーカーである丸子警報器株式会社(長野県丸子町)で働く28人の女性が既婚を理由に「臨時職員」とされ、業務内容も労働時間も同じであるにもかかわらず、男性正社員の6割(女性正社員の8割以下)しか賃金が出ないのは不当だとし、賃金差額分の支払いなど求め92年に提訴。96年に長野地裁上田支部は労働基準法などの差別禁止規定に照らし違法と判決。会社側に支払いを命じました。

最終的に東京高裁で和解が成立。月給制と一時金や賃上げ、退職金の支給計算が正社員と同じになるなど実質的な正社員化を勝ち取りました。

▲今野久子弁護士
労働組合の力で法制度の改善を

今野弁護士は、「このたたかいはパートタイム有期雇用労働法の原点であり、女性労働者が立ち上がる契機となった。世論を巻き込みながら運動した点が特徴。労働組合運動には法制度の改善を実現させる力があることを証明した。実態を点検して、職場環境を改善するとりくみと一体で権利を拡充し、守っていくことが大事。公務職場でも民間の『非正規』裁判の前進面、考え方や水準の活用をしてほしい」と強調しました。

各地で仲間を増やし成果を勝ち取る

特別報告では、京都・宇治市非常勤職員労組から会計年度任用職員制度について自ら雇用を守り労働条件を改善するために組合を結成し仲間を増やしてきた経験や、横浜市従からは嘱託要求アンケートで520人から不安と怒りの声を集め、会計年度任用職員制度への意向調査を実施し組合加入を訴えたとりくみなどが報告されました。

また、静岡・島田市労連で包括委託の一部を撤回させた教訓や、埼玉・川越学童労組で正規化を勝ち取った成果も語られ、全国の仲間を励ましました。

▲『チコちゃんに叱られる!』をモチーフに演劇

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