学生時代に母からすすめられ、友人と始めた「お茶」のお稽古。それから25年が経った時点でのエッセイ。同じお作法を「なんで」と訊ねることもできず繰り返し、また季節が変われば異なるお作法を覚える…。

いつか、いつも同じと思ったことが「二度と」戻らないのものだと気づきます。ならば、会いたいと思ったら会わなければいけない、好きな人がいたら好きだと言わなければいけない、と強く思うようになるのです。「一期一会」とはそういうことだと…。また他人ではなく昨日までの自分と比べて、日々、一生涯自分の成長に気づき続けることが「学び」だと…。

新潮社
2008年11月発行
文庫版252ページ
価格：550円＋税