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〔48〕日本拳法3段、道場では子どもたちに指導も

かがやきDAYS2018年7月号 Vol.536

日本拳法3段、道場では子どもたちに指導も

静岡・浜松市関連一般労組 具志堅(ぐしけん) リディア 鮎美(あゆみ)さん

具志堅 リディア 鮎美さんは、浜松市の市営住宅に暮らすポルトガル、スペイン語系の住民への通訳として働いています。仕事の後は、ダンス、ランニング、自転車、縄跳び、ヨガなどに励む、スポーツや体を動かすことの大好きな方です。中学生から始めた日本拳法は3段の腕前で、道場では子どもたちにも教えています。全国大会出場の常連ですが、今年は予選の初戦でじん帯を負傷し、全国大会出場を逃してしまいました。「でも、わたしの代わりに全国への切符を手に入れたのが、高校時代から一緒に厳しい練習をしてきた同級生なので彼女の活躍に期待しています」と嬉しそうに話します。

両親の優しさを知りました

浜松市には2万3000人を超える外国人が暮らしています。その内、ポルトガル、スペイン語系は1万人以上。市の業務に通訳は欠かすことはできません。

具志堅さんは、生後8カ月で日本に。その後、3歳のとき4カ月ほどブラジルで暮らし、ポルトガル語も話せるようになりました。小学校3年生から5年生まで再びブラジルへ。この時に読み書きをマスターしました。「子どもの吸収力はすごいんですね」と本人の談。

10年以上前は役所の通訳はほとんどいませんでした。市役所へ手続きなどに行く両親に、学校を休んで同行し通訳することもあり、「いいかげんに日本語を覚えて」と言ったことも。でも「私が小さかったころ、病院で私の具合を片言の日本語で必死に説明してくれていたことを最近、知りました」

「通訳」は気持ちと文化を伝える仕事

「言葉の一つひとつにはたくさんの意味があり、文化や生活が違えば悪気なく相手に間違ったニュアンスでとらえられることがあります。日本人にとっての常識が外国人にとっての非常識、その逆もあります。お互いが理解し合うためにも言葉だけでなく、お互いの文化を少しでも知ると相手が本当に伝えたい気持ちがわかると思います。特に市役所に来られる方は何かしらの問題を抱えています。そうした問題を解決することを通じて、日本と外国との架け橋になれるよう努力します。とてもやりがいのある仕事です」

具志堅さんの素敵な笑顔がきらきら輝いている毎日です。

▲職場では電話や来庁する外国人の対応で忙しい毎日です

▲道場の仲間と