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〔20〕動物園の飼育員になる夢叶える 爬虫類っておもしろい

かがやきDAYS2016年1月号 Vol.506

動物園の飼育員になる夢叶える 爬虫類っておもしろい

神奈川・横浜市従 桐生 大輔さん
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▲爬虫類の魅力を話してくれた桐生さん

 横浜市野毛山(のげやま)動物園は、JR・地下鉄桜木町駅から徒歩15分程の場所にあります。市立動物園として1951(昭和26)年に開園しました。現在でも入園無料で園内は散歩感覚で一回りできる広さで市民の憩いの場となっています。

 野毛山動物園で飼育員として働いている桐生大輔さんは、小学生の時から動物園の飼育係になるのが夢でした。はじめての動物の飼育は虫で「カタツムリやダンゴムシ、カブトムシやクワガタなど虫を飼うのが好きだった」と言います。小学校5~6年生の時は飼育係をやっていました。

 大学で畜産学科を選び、苦労の末、野毛山動物園の飼育員になる夢を叶えました。2002年から現在まで動物園で爬虫類全般を担当しています。爬虫類の担当になる約1年前から練習のために家のなかでリクガメを飼い始め、現在では繁殖して約20匹のカメを飼育しています。家にはカメのほかに猫や犬もいて「家族みんなが動物の世話をするのが好きで、拾ってきた猫やもらった犬は主に妻と子どもが世話をしている」と言います。

 桐生さんが爬虫類に興味を持つようになったのは「以前に担当していたカグーという鳥にコオロギなどの虫を与えていたのですが、そのコオロギの栄養成分を調べるために爬虫類の本を読んでいるなかでおもしろいと思った」ことがきっかけです。爬虫類の魅力は「飼育の仕方によってかなり体型にゆがみが出たりするので、なるべく野生に近い状態で育てるなどコントロールして手をかけなければならない」ことだそうです。

 野毛山動物園は人工繁殖の成功例も多くあり、桐生さんは3年前の夏にヘビのジムグリの人工繁殖を国内の動物園で初めて成功させています。そして昨年1月には絶滅危惧種のリュウキュウヤマガメの人工繁殖を成功させました。

 プライベートでは4~5年前から渓流釣りにはまり、月2回のペースで行っています。「海釣りなどいろいろやりましたが、子どもの頃に川遊びをやっていた影響で渓流釣りが自分に合っている」と言います。

 2016年の抱負は「絶滅危惧種であるヘサキリクガメとヨウスコウワニの人工繁殖を成功させたい」と笑顔で話してくれました。

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▲桐生さんの自宅のカメと釣り具の部屋
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▲自宅で飼っているカメが餌を食べている様子