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地域と共同で公的保育を守ろう

保護者とともに公立園を守る 岡山市職労

▲保育フェスティバルにはたくさんの保護者と児童が参加

11月4日に全国から保育士や学童保育指導員など140人が集まり、保育制度と職場の改善を求める自治労連保育・学童保育闘争推進意思統一集会が行われ、各地のとりくみが報告されました。そのなかから、保育園・幼稚園の民営化・統廃合計画に対して、保護者と住民とともに「園を守りたい」と共同を広げた岡山市職労のとりくみを紹介します。

2015年から5カ年の「子ども子育て支援事業計画」の最終年である本年度末までに、岡山市内52の公立保育園と68の幼稚園を約4分の1となる30の公立認定こども園に移行し、残りは民営化・統廃合とする計画がすすめられてきました。

これに対し、岡山市職労は、定期的に集会や学習会を開いてきました。この秋は計7回開催して約540人の保育士が参加し、職場改善の運動とともに公的保育を守る運動をすすめてきました。

イベント・説明会で理解を広める

地域や保護者への情報提供と共有が大切だと、2017年に「保育フェスティバル」を開催。保護者や子どもたちに公立園の重要性もアピールしながら、市の計画を知らせてきました。また、「1人からでも説明にいきます」と学習会を呼びかけ説明会を開催。国や市の方針よりも、その園の問題を話すことで理解が広まり、民営化が迫る園の保護者などから「公立で残してほしい」「園を守りたい」と声があがり一緒に運動できる園が出始めました。

「民間任せでいいのか」と保護者の声

市民に理解を広げようと、昨年5月から保護者と岡山市職労の共同で「幼保みーてぃんぐ」を開催。未入園児の保護者や市議会議員も集まりました。各園の交流をするなか、保護者からの提案で「岡山市で子どもを育てたい保護者の会」が設立されました。

まず、保護者の会として市に説明会を開かせました。すると、「民営化後には、市がどこまで管理してくれるのか」「私立園に空きがない」「保育士の確保が難しいという新聞記事を見るが、保育士の確保も民間にまかせるのか」「こんなに待機児童がいるのに民営化をすすめるのは理解できない」など保護者から声があがりました。

「保護者の会」が議会を動かす

保護者の会では、市議会への陳情、町内会長や各地域の市議への働きかけが行われ、今年6月に公立園を30園にする方針を36園に変更させることができました。保護者の会は、さらに他県の保護者と連携を広める予定です。

岡山市職労も、引き続き、職場の要求実現と公立園存続に向け、とりくみをすすめていきます。

▲保護者とともに地域で署名活動

自治労連保育・学童保育闘争推進意思統一集会には、140人が参加し、公立保育所や学童保育をめぐる情勢をあらためて確認。岡山、広島、福岡、高知など各地のとりくみが報告され、当面の具体的な運動のすすめ方について意思統一を行いました。

▲岡山市職労のとりくみを報告する田上和宏さん

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