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目標を明確に、実現のための方法を考え仲間の力で問題解決へ

大阪府職労

▲チーム名「エキセントリックサビザンスレイヤーズ」による残業ゼロを実現するキャンペーンの発表
コミュニティ・オーガナイジング(CO)とは

アメリカの公民権運動など市民運動・社会運動で培われた、「人との関係を構築し、個々人の能力や人間関係などを力に変えてアクションを起こし、広がりのある組織をつくりあげて社会を変えるノウハウ」を体系化した方法や考え方。社会福祉協議会や企業など各分野でも取り入れられはじめている。

大阪府職労は、9月21日に「長時間労働の解消をめざす戦略づくりワークショップ」を開催。コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)を取り入れたワークショップでは笑い声が起こる場面やみんなで悩み考え込んだりもしながら、職場での問題解決に向けて戦略を考えました。

実際の職場を想定した戦略に自信と手ごたえ

ワークショップでは講義と演習が行われ、COのポイントである「どうやって問題意識を共有して仲間をつくるのか」「活動するチームのつくり方」「大きなゴールに向けた戦略の組み立て」「仲間の力をどう引き出すか」などを学びながら、参加者はチームに分かれ戦略づくりに入りました。

演習では、チームごとに具体的な職場を想定して、「週1回残業しない日を決める全庁的なルールをつくらせる」「『ただ働き防止マニュアル』をつくり、事前申請100%を達成する」「当局発表と実際の残業時間の差を公表し、サービス残業をなくす」など、ゴールを決めて戦術(キャンペーンなど)を書き出し、ゴール達成までのプロセスを発表しました。「他のところにも大きく波及していくね」「キャンペーンが広がればきっとサービス残業をなくせるよね」などの声が聞かれ、最後には、参加者全員で振り返って終了しました。

COを取り入れて組合員が主体的に

2年前からCOを取り入れてきた大阪府職労では、会議や定期大会のやり方を抜本的に変え、全員参加型を追求してきました。「COでは組合活動にとって、基本的で重要な手法が学べます」と大阪府職労・小松康則委員長。「『聞いているだけで疲れる』と言っていた会議参加者からは『会議が楽しいし、いろんな意見が聞けていい』と感想があり、人が集まらないと悩んでいた青年部でもワークショップを経験した青年部長や副部長が、会議のやり方を変えて、路面電車を貸し切るイベントを青年部一丸で成功させ、今年2人の青年が執行部に入りました」と変化を語ります。

今回のワークショップでも、「意見をまとめて共有目的を一致させるなど、全体で確認する過程の重要性を学ぶことができた」「具体的な目標設定で議論したので、職場の組合員の顔を思い浮かべながら、実践できそうな内容になった」など積極的な感想が出て手ごたえを感じています。

▲6時間のワークショップに35人が参加

広がるCOワークショップ

高知自治労連

高知自治労連は、7月13日に「労働組合講座」を開催し、新採組合員対象の「労働組合入門」講座とともに、組合役員向けにCOを用いたワークショップを行いました。

郵政産業労働者ユニオン高知県支部長の筒井潤さんを講師に、「職場の課題を解決するための戦略づくり」を課題選びから始めて、チームで意見を出し合いました。

参加者からは「こういった手法が取り入れれば、何のために学んでいるのかがわかり、学びを深めることになる」「自分では思いつかない意見など聞くことがでた」と感想が寄せられました。

▲COのワークショップに16人が参加

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