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機関紙『自治体の仲間』2014年 12月号 Vol.493 総選挙 12月14日投票 政治を変える絶好のチャンス 要求実現のために投票に行こう

総選挙 12月14日投票

政治を変える絶好のチャンス 要求実現のために投票に行こう

憲法がいきる、国民の声が届く政治へ
201412-01-01

▲9の日大行動での銀座デモ(9月9日)

 今回の解散・総選挙は、アベノミクスの破たんが明瞭になるもと、国民的な怒りと共同のひろがりが追い込んだ結果です。「戦争する国づくり」やアベノミクスの「暴走」政治をストップさせ、憲法をいかし、住民のいのちやくらしを守る公務公共サービスの拡充、地域経済の再生など、働きがいのある職場を実現する絶好のチャンスです。

憲法をいかし住民生活守る自治体を

 安倍政権による公務員総人件費削減に歯止めをかけ、全体の奉仕者として働きがいある職場を実現するため、政治を転換し、地方財政を拡充し、憲法がいきる住民生活を守る自治体をつくりましょう。

「戦争する国づくり」を許さず、平和な日本を

 憲法擁護のための共同した運動の大きな展望が広がっています。安倍「暴走」政治の憲法改悪、戦争する国づくりを許さず、米軍基地のない平和な日本をつくりましょう。

消費税増税は先送りではなく中止を

 アベノミクスは、都市と地方、大企業と中小企業、富裕層と労働者の格差拡大と景気悪化をもたらしました。日本経済と国民生活を犠牲にするアベノミクスや消費税増税をきっぱり中止させましょう。

国民・労働者の生活を守る政治を

 派遣法改悪や残業代ゼロ法案の再提出、生活保護や年金、介護・医療制度、子育てなどの社会保障改悪、原発再稼働を許さず、誰もが安心して働き、くらせる社会をつくりましょう。

「地方創生」に名を借りた地域破壊許さない

 「構造改革」により地域経済を支える農林・畜産・水産業や中小業者の経営が困難になっています。「地方創生」の名による新たな地方切り捨て・再編を許さず、誰もが安心して働き、住み続けられる地域をつくりましょう。

2014総選挙

自治労連の要求

1. 「戦争する国づくり」をやめ、憲法をいかした平和な日本を
2. 消費税増税実施ストップ、予算と税制の転換で社会保障充実を
3. 雇用と賃金改善、官制ワーキングプアをなくし、内需拡大を
4. 住民のためにしっかり仕事ができる予算・人員増、労働基本権を
5. 国の役割を発揮させ、全国で安全・安心を守る地方自治の充実を
6. 原発ゼロ、再生可能エネルギーをいかす地域・自治体を
7. TPP交渉からの撤退、地域経済・農業・医療を守ろう
8. 雇用・住宅・医療・福祉を優先した東日本大震災復興を


基地NO 沖縄の民意共同の運動で翁長(おなが)雄志さんが勝利

この勢いを総選挙へ
沖縄選挙報道

▲翁長雄志さんの勝利を報道する各紙

 沖縄県知事選挙が11月16日の投開票で行われ、幅広い県民の支持を集めた翁長雄志さんが、自民党推薦の現職候補らに圧勝しました。

 知事選は、政府のすすめる新基地建設を許すのかを最大の争点にたたかわれ、基地建設を中止させようと、自治労連からものべ600人の仲間が支援に参加しました。

 この勝利は「戦争する国づくり」や辺野古新基地建設を強行に進めてきた安倍政権への痛打となりました。沖縄に続き、総選挙で安倍政権にノーの審判を下し、「戦争する国づくり」を許さず、地方や国民生活切り捨ての「暴走」政治を終わらせましょう。


雇用・くらし破壊のアベノミクスNO 2014秋季年末闘争 11・13中央行動

職場、地域から「暴走」止めるうねりを

消費税増税は先送りでなく中止を
201412-03-01

▲11・13中央行動・総決起集会に2200人が結集(日比谷野外音楽堂)

 全労連・国民春闘共闘は安倍「暴走」政治ストップ、国民要求実現めざし11・13中央行動を行いました。2200人(自治労連約200人)が参加し、総務省前行動、総決起集会、国会請願デモ、院内集会、国会議員要請が行われました。【関連記事はこちら

 主催者を代表して全労連・小田川義和議長(国民春闘共闘代表幹事)は「円安や株高は私たちにはメリットがなく、アベノミクスは雇用とくらしを壊すものだ。労働組合として全力で総選挙をたたかおう」とあいさつ。

 また、全労連・井上久事務局長が「安倍首相は本来であれば辞任すべきだ。消費税増税を先送りでなく中止させよう。『戦争する国づくり』『世界一企業が活動しやすい国づくり』でなく、『憲法を守りいかす』を合い言葉に職場や地域で運動を広げ、安倍政権の『暴走』を止めよう」と訴えました。

 自治労連を代表して中川悟書記長が決意表明を行い、「『給与制度の総合的見直し』は霞が関と地方で、公務員労働者間に、最大2割の給与格差を広げるものであり、地方3団体も懸念を表明している。また、地方から消費増税反対の意見書も上がっている。短期日で情勢は変化し、潮目の変化をつくりだすことは可能だ。世論は私たちの味方であり、解散・総選挙を私たちは受けて立ち、勝利しよう」と訴えました。

派遣法の改悪 何としても阻止

北海道の参加者

201412-03-02

▲左から北海道自治体ユニオン深川市非正規職員支部・松田るみ子支部長、西野恵書記長、北海道自治労連・中山博重執行委員

 労働者派遣法の改悪を何としても阻止したいという思いで参加しました。いま北海道では学童、保育、医療の分野で仲間を増やし、非正規公共関係労働者の待遇改善の運動をすすめています。

非正規問題、世界規模のとりくみが励み

愛媛の参加者

201412-03-03

▲左から伊予市職労の永井啓輔さん、堀内英幸さん、越智彩夏さん、伊達勇人さん

 ファーストフード労働者の話を聞いて、「世界でも日本と同じく非正規問題が大きくなっている。勉強になった」と永井さん。伊達さんは「7月の中央行動で、はじめて世界規模のとりくみがわかった」 。初参加の越智さんは「議員要請をしたけど、本当に受け止められたのか…」と声を漏らしました。


労働者派遣法改悪を阻止

法案の再提出は許さない
201412-04-01

▲10月16日夕刻、池袋駅前で自治労連の仲間で宣伝行動

 安倍「雇用改革」の目玉である労働者派遣法改悪法案は、今臨時国会で2度目の廃案になりました。派遣法は財界要求にこたえ、規制緩和のかけ声のもとで派遣対象業務が次々と拡大されてきました。その結果、08年のリーマンショックで「派遣切り」が頻発し、社会的な大問題となり、抜本的な見直しが求められていました。しかし、今回の「改正」案は、派遣労働を規制するどころか、生涯派遣を可能とし、正社員ゼロを可能とする大改悪法案でした。

 今臨時国会での2度目の廃案は、全労連をはじめ各労働団体や日弁連などからの厳しい批判と反対の運動が展開されるなかで、地方紙などが「不況を招く経済政策」と報じるなど、大きく世論を動かし、安倍政権を追い込んだ成果です。

 総選挙で安倍政権を退陣させ、労働法制改悪に終止符を打ちましょう。

201412-04-02

▲11・12国会前行動

輝いて人間らしく働ける社会を

第59回はたらく女性の中央集会in東京

 「第59回はたらく女性の中央集会」が11月8〜9日、東京で開催され、のべ950人が参加しました。安倍政権が「女性の活躍」を売り物にしつつ、陰で労働法制の大改悪や社会保障削減を進めていることに批判が集中しました。2日目の分科会でも、助言者の東海林智さんが、真の女性の活躍には長時間労働の是正がカギと解明しました。

201412-04-03

▲「日本政府への決議」などを読み上げ、採択を行った


子どもたちによりよい保育を 11・3大集会

「国は子育てに責任を持て」

全国から3000人集う
201412-05-01

▲カラフルな横断幕やコスチュームなどでにぎやかに銀座をパレード

地域で共同広げ運動を展開

 「新制度実施直前 子どもたちによりよい保育を!11・3大集会」が開催され、全国から3000人(自治労連は約1000人)が参加しました。

 元気よくパレードをした後「自治労連保育・学童保育闘争意思統一集会」が200人の参加で開催されました。

 運動の交流発言では、埼玉から「格差を持ち込ませない点からも公立保育所を守ることは大切だ」、大阪から「学童保育も仲間を増やして働き続けられるよう運動を進めたい」と決意が述べられました。東京から「世田谷区では春に2万筆を超える保育署名を提出。これからも地域とのつながりを広げていきたい」、静岡から「地域の力がやはり大切だ」と報告されました。

衆・参すべての国会議員に要請

 4日には全国から400人、自治労連から112人が参加して、政府・国会議員要請を行いました。参加者から「地元選出議員とじっくりと話をすることができた」「制度の内容を正しく知らせる重要性を感じた」など感想が語っていました。

 要請行動の後に参加者全員で国会にむけ「国は子育てに責任を持て」とシュプレヒコールを行いました。

201412-05-02

▲11月3日自治労連「意思統一集会」に200人が参加
201412-05-04

▲各党のHPと朝日新聞HPを参考に作成

保護者とともにとりくみ 単組も活性化

大阪からの参加者

 大阪・藤井寺市職労は保護者会とともにとりくみを進めています。宮崎隆子さんは「保護者会が去年から活性化を進めています。市職労に青年部はありませんが、青年たちが独自に集まり、学習会など徐々にですがとりくみ、単組の活性化も進んでいます」とにこやかに語ってくれました。

201412-05-03

▲左から藤井寺市職労の平野奈美子さんと宮崎隆子さん、松原市職労の中村美樹さん、堺市職労の樋上純子さん


安倍政権の暴走を止め国民・労働者の声が生きる新しい政治をつくろう

自治労連中央執行委員長代行 猿橋均
201412-06-01

組合員のみなさん、いよいよ総選挙です。

 この総選挙は、平和の問題でも、経済政策でも、私たちの願いを無視して暴走を続けてきた安倍政権が、国民・労働者の世論と運動に追い込まれ、国会での安定多数の維持には「今しかない」と解散にふみきった、「追い込まれ解散」「わがまま選挙」にほかなりません。こんな「わがまま」を許す訳にはいきません。

「この道しかなかった」
袋小路に追いこまれた政治

 安倍首相は、「この総選挙で『アベノミクス』の是非を問う」とし、「この道しかない」と言い放ちました。しかし、安倍政権が進めてきた暴走政治の全体が、今、問われています。

 「特定秘密保護法強行」や「集団的自衛権行使容認」の閣議決定。いずれも、国民の「平和に生きる権利」を脅かすものです。沖縄県知事選で、「辺野古新基地いらない」の県民の審判に対し、「選挙結果に関わらず…粛々と進める」と居直っています。

 経済政策でも、「異次元の金融緩和」は円安と物価上昇を引き起こし、「大胆な公共投資」は資材高騰と人手不足のなかで、効果が上がっていません。

 さらに「成長戦略」に至っては、「消費税増税」「社会保障の大改悪」「労働法制の規制緩和」など、国民・労働者の貧困を深化させ、「大金持ちと庶民」「大企業と中小企業」「都市部と地方」など、格差をいっそう広げるものとなっています。

 これらはすべて、アメリカや多国籍化した日本の大企業の声に付き従った政治をすすめた結果です。「この道しかない」のではなく、安倍政権延命のためには「この道しかなかった」のであり、出口のない「袋小路」に追い込まれたものにほかなりません。

「投票により政治を変える」
権利をいかそう

 私たちは、この1年半あまり、「憲法をいかし、住民のくらしを守る」ことを、自治労連の「特別な任務」とし、「憲法キャラバンでの自治体当局との合意づくり」「『こんな地域と日本をつくりたい』の政策づくり」の運動を通じて、さまざまな課題での「一点共闘」づくりに力を注ぎ、安倍暴走政治に地域からストップをかける「共同」を広げてきました。

 このたたかいが、大きく花開き、今、安倍政権を追い詰めています。

 私たち一人ひとりが持つ「投票により政治を変える」権利をいかし、私たちの願いが生きる、新しい政治をつくりだそうではありませんか。


「貧困の再生産止めたい」

常総市 高杉徹市長
201412-07-01

▲高杉常総市長(手前)と懇談する茨城自治労連の仲間

 11月6日、茨城自治労連は、常総市の高杉徹市長、結城市の石浜均副市長等と懇談を行いました。懇談には、自治労連・福島功副委員長と茨城自治労連単組の仲間のほか、全労連憲法キャラバンの一環として、全労連・茨城労連含め10数人が参加しました。

茨城自治労連が憲法キャラバン

 6日午前は、高杉常総市長と懇談しました。高杉市長は、「日本には世界に誇るべき平和憲法、国民皆保険、教育の3つの制度がある」と強調。憲法については、「世界一ラジカルな憲法を守っていかなければならない。9条があったからこそ軍備ではなく、民生にお金をかけることができ、戦後の発展があった。集団的自衛権は行使すべきではない。大反対」と語り、自治体が反対決議をあげていくことが重要であるとしました。社会保障については、「国民皆保険を維持するため、国保を守ることが自治体の責任」「貧困の再生産を止めたい」と語りました。

 午後からは、石浜結城市副市長と総務課長と懇談。元茨城県職員であった石浜副市長は、憲法問題について「公務員として憲法を順守・尊重することが基本であり当たり前だが、立場上言いづらい」とし、また、権限移譲について、「これまで『する側』であったが、副市長になって市職員の大変さを理解した」と語りました。雇用の創出では、「新しい産業が見えてこない。みなさんの意見を聞かせてほしい」と意見を求められ、参加者から「市民でつくる地産地消の自然エネルギー事業」「介護事業」の事例などを紹介しながら意見交換を行いました。


11・22ひまわり集会に4000人

浜岡原発再稼働阻止の意思示す

静岡自治労連
201412-08-01

▲集会終了後には「原発いらない」と音の出る楽しいパレードで市民にアピール

 安倍内閣が公約に違反して原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働の動きが全国で加速しています。

 中部電力は静岡県御前崎市の浜岡原発に数千億円を投じて地震・津波対策工事を実施。完了後には再稼働させると明言し、事実上の再稼働申請を行っていますが、南海トラフ地震の震源域の真上に立つ世界一危険な浜岡原発の再稼働に県民過半数が反対しています。

 政府が原発再稼働の判断をせず、原子力規制委員会の新規制基準に適合すれば再稼働という無責任な姿勢のなか、地元自治体、特に県知事の判断が重要となっています。

 浜岡再稼働阻止の意思を示し「再稼働を認めないで」と県知事に求める署名をいっそう広げるため、「11・22ひまわり集会」が静岡市で開催され、県内外から4000人、静岡自治労連からも多数参加しました。

 実行委員会を代表してあいさつに立った静岡自治労連の林克(かつし)委員長は「『オール静岡・オール全国』で共同と署名を広げよう。そして再稼働に前のめりの安倍政権には選挙で審判を下そう」と呼びかけました。

 また、福島の訴訟原告団をはじめ、県内各地で運動する人たちが壇上で思い思いにアピールし、浜岡再稼働阻止の決意を固め合いました。


非正規の運動が拡大の原動力に

徳島自治体一般労組
201412-09-01

▲多くの組合員と家族が参加したボウリング大会・懇親会

 徳島自治労連は、3年前に182人に落ちていた組合員数が、今年9月に500人を突破し、定期大会を迎えることができました。

 拡大の教訓は、非正規労働者は低賃金の下で苦しめられており、生活防衛としての自治労連共済の役割が大きいと話し合い、組合加入と共済加入とを一体ですすめたことです。また専従委員長を軸に拡大選任者等が拡大をどうしてもやりとげるという確固とした立場にたってすすめ、さらに組合員に対象者を1人、2人と紹介してもらうという協力を組織したことなどです。

 今すすめているのは、自治体アンケートを「徳島の姿・形」にまとめ、議員の協力も得て、非正規労働者の処遇改善と公務職場の組合員拡大につなげることです。

 自治体一般労組は、この間の組合員拡大の主力ですが、組合員がほとんど点在しており、組合活動も未経験です。そこでこれを克服するため、活動と成長の場として地域組織を確立すること、学習を強めることの2点を重視しています。

 また次世代の担い手づくりでは、主に自治体一般労組の青年部確立に向け、準備委員会をスタートさせました。12月6日に青年の懇親会を開き、これをきっかけに来年早期に青年部を確立しようと会合を重ねています。


「地方中核都市」に投資を集中し、周辺地域を統廃合

「選択と集中」の名による地域破壊

安倍内閣の「地方創生」とはなにか – シリーズ(2)
201412-10-01

 安倍内閣は「2040年までに半数近くの自治体が消滅可能性の危機にある」とする「増田レポート」に基づき、「地方創生」戦略を打ち出しています。今号は、政府が進めようとしている地方政策の問題点をとりあげます。

 安倍政権は、「選択と集中」の名のもとに、中山間地など都市の周辺地域を意図的に破壊する施策を打ち出しています。

 政府の地方政策のベースとなっている日本創成会議の報告は、「すべての集落に十分なだけの対策を行う財政的余裕はない」として「選択と集中」という考え方を示し、今後は、広域ブロック単位でつくる「地方中核都市に資源や政策を集中的に投入し、地方がそれぞれ踏ん張る拠点を設ける」ことを提案しています(注1)

 安倍政権が6月に発表した「骨太方針2014」では「都市機能の集約や地方中枢都市圏等の形成等を図り、行政サービスの集約と経済活動の活性化を実現する。その際、集約・統廃合等に伴う除去に係る諸コストを賄う地方債の積極活用を促す」として、公共施設やインフラを積極的に統廃合し、周辺住民に対して「地方中核都市」への移住を強要しようとしています。

 「地方創生」の方針を議論する「まち・ひと・しごと創生会議」では、地方交付税をはじめとした地方財政制度を改悪し、今後は自治体を、(1)消滅自治体、(2)地域自治体、(3)地方中枢拠点都市、(4)地方政令市にクラス分けして、予算を傾斜配分する意見まであらわれています(上の表)

 これは憲法25条にもとづき、住民が全国のどこに住んでいても健康で文化的な最低限度の生活を保障する国のナショナルミニマム保障責任を完全に放棄する施策であり、地域の「貧困と格差」をいっそう拡大させるものです。

 地方自治の専門家からも「従来の『農村不要論』から一歩踏み出し、消滅しつつある地域を国土の端から『たたむ』という積極的な政策を提起するもの」(小田切徳美・明治大学教授)、「トリクルダウン的発想や『選択と集中』の考え方に基づいた一点集中型の振興策であり、これまで総務省がとってきた地域政策とは正反対の手法を取っている」(坂本誠・全国町村会調査室長)と問題を指摘しています(注2)

(注1)日本創成会議・人口減少問題検討分科会報告・増田寛也編著「地方消滅」(中央公論社)47頁以下。
(注2)小田切氏、坂本氏の論文は「世界」2014年9月号より。


2014年秋季年末闘争 総務省前行動

「見直し」は許さないと怒りの声
201412-11-01

▲総務省に向かってシュプレヒコール。

 安倍政権がすすめる公務員削減や「給与制度の総合的見直し」を阻止しようと総務省前要求行動が行われ全体で1000人が参加しました。

 11時から始まった要求行動には、自治労連をはじめ、全教、国公労連など公務で働く全国の仲間1000人が結集しました。

 各団体からによる決意表明では、自治労連愛媛県本部・堀内英幸書記長が愛媛県内の各単組で秋の交渉が始まることに触れ、「松山市職労では『給与制度の総合的見直し』を12月議会に提案させなかった。職場でのとりくみを強め、『見直し』を許さず攻勢的にたたかう。健康で働き続けられる職場をめざす」と訴えました。

201412-11-02

▲自治労連愛媛県本部・堀内英幸書記長

全国各地から早朝決起集会を行い要求実現めざす

岩手・平泉町職

 平泉町職では全国統一行動日にあわせて、11月13日に時間外早朝集会を開催し、80人が庁舎前に結集しました。

 早朝集会では、10月末に計3回行った職場懇談会の場で出た意見を紹介し、これまでに行われた職員削減で現場が大変な状況にあることをあらためて全体で確認しました。

 当局提案の内容について国人勧準拠ながら、(1)月例給平均0.3%ベースアップ、(2)一時金0.15月増、(3)通勤手当は現状のまま、(4)給与制度の総合的見直し、(5)現給保障、(6)12人勧による昇給縮減の導入、(7)55歳以上昇給停止、(8)6級職員1号抑制廃止と報告をしました。

 賃金は生計費の原則にもとづきこれまで交渉してきました。今回の組合に対する提案は、到底容認できるものではないと意思統一しました。

 今後は、提案項目一つひとつを確認しながら、粘り強く交渉をすすめ、秋季年末闘争を旺盛にたたかっていきます。

 また13日の夜、地域との連帯を深めるため、両磐労連の主催で行われた集会に平泉町職から7人が参加しました。

201412-11-03

▲80人が庁舎前に結集しての早朝決起集会(11月13日)

多彩なとりくみで要求前進

広島市嘱託連絡会

 非正規公共評広島市嘱託連絡会では、10月20日の第1回交渉に向けて嘱託5単組それぞれで重点項目について9月から協議を開始しました。5月21日に提出した要求書の31項目を、正規職員との均等待遇、基本報酬の大幅引き上げ、時間外手当、人員増など11項目に絞って重点要求として人事・給与課に提出しました。

 また、重点要求を一つでも実現させるため、職場団結署名として「広島市の臨時・嘱託職員の賃金・労働条件改善を求める要請書」にとりくみ2060筆を11月26日に提出しました。

 本庁・区役所職員に、嘱託職員の仕事への誇りや職場実態を広く知ってもらおうと早朝宣伝を8区役所・本庁で351人が参加して4000枚を配布しました。さらに102人が参加した学習決起集会で「総務省7・4部長通知」を学習しました。

 11月26日の最終交渉では、2015年度より病気休暇は正規職員と同等の一疾病に付き90日、基本賃金400円、一時金0.09月(年間2.19月)、経験加算4年から8年の区分の間差額200円にそれぞれ引き上げ、経験加算区分を8区分から9区分(28年から32年を新設)を勝ち取りました。

201412-11-04

▲2060筆の署名を提出し63人が参加し、当局交渉(11月26日)


一方的導入は許さない

「人事評価制度」とたたかう全国学習討論集会 11月9日
201412-12-01

▲「人事評価制度」に対するたたかいの報告など活発な討論が行なわれました

〝労使協議の場〟持つことが重要
学習会の開催・積み重ねで世論形成を

 集会には全体で82人が参加し、「人事評価制度」の問題点や、職場の実態を交流しました。

 集会では、明治大学・黒田兼一教授が「地方公務員法「改正」による「人事評価制度」は、(1)「任命権者」に権限が集中、(2)査定結果に対する苦情の具体化が全くない、(3)労使関係の視点が軽視されていると指摘。

 国公労連・全労働省労働組合・九後健治書記次長から国家公務員の職場実態の報告の後、大阪府職労・小松康則書記長は、「実質的な当局との協議を保障させ、矛盾や問題点を徹底したキャンペーンで明らかにし、運動を通じて1020人超が新たに組合に加入した」と報告しました。

 討論では、導入されている職場の実態の報告、「ていねいな学習会の開催・積み重ね、全職員の世論形成、組合討議を重ね、組合員を増やす」など運動の提起、「民主的な人事評価制度の対案を示していくべき」など要望も出されました。

 最後に、自治労連・中川悟書記長が「『人事評価制度』は、労働組合が積極的に関与していくことが大切」と述べ、参加者から「労使協議の場をもち続けることの大事さがよくわかった」など感想が寄せられました。


今月の連載・シリーズ

いいとこよりみち発見伝
第8景
山梨・大月市・名勝猿橋
日本一の富士の眺めと美しい橋

「言語に絶えたり、筆に写しがたし」

かがやきDAYS
〔8〕
京都・城陽市職労 橋本真二さん
仲間とともに一歩ずつ成長したい
まちコレ
Collection8
郷土料理「ざくざく」
野菜たっぷりヘルシー 「おもてなし」のご当地グルメ

福島県二本松市

うレシピ
第39品
長野・佐久市職労 土屋 修さん
雁喰(がんぐい)味噌の厚揚げ

笑顔、厚揚げ、食べてミソ

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