メニュー

〔120〕登山を通じて身近な地域の魅力を発見

かがやきDAYS2026年8月号 Vol.633

登山を通じて身近な地域の魅力を発見

静岡・御殿場市労連 杉山(すぎやま)大祐(だいすけ)さん

▲源氏山(標高93メートル・神奈川県)の登頂で3県300名山を制覇

静岡・神奈川・山梨3県のご当地百名山を完登

警防課消防防災スタッフとして、御殿場市・小山町広域行政組合消防本部に出向中の杉山さん。登山好きの祖父・父の影響で幼い頃から山は身近な存在でした。高校時代は山岳部に所属し、槍ヶ岳などに登頂。本格的に山の魅力に目覚めたのは社会人になってから。2013年に金峰山の尾根道で見た幻想的な光景に魅せられ、以来国内のさまざまな山を登ってきました。

ご当地百名山は各地域の自治体や団体などが独自に選定したその土地を代表する名山です。深田久弥の「日本百名山」が品格・歴史・個性で選ばれたのに対し、ご当地百名山はその地域の住民生活や民俗文化など、よりローカルな視点で選ばれているのが特徴です。

「遠くの有名な山よりも、身近であまり知られていない、でもいい山を見つけていくのも楽しいと思って」と、杉山さんは2015年から本格的に静岡・神奈川・山梨3県のご当地百名山の完登を意識するようになりました。多いときで月2回ほどのペースで登山に出かけ、ときには1回で複数の山を縦走することもあったと言います。

そうして学生時代から足掛け27年、今年2月に最後の源氏山の登頂で、3県300名山をみごと完登しました。1県でも完登は困難ですが、3県制覇はきわめて稀です。

地理学・民俗学の視点でも登山は楽しい!

杉山さんにあらためて登山の魅力について尋ねると、自然の偉大さや非日常の体験とともに、「その地域の住民のくらしや山との関わりなどを実際に見られることが魅力」と話します。

元々、地理学や民俗学に関心が深く、大学や大学院でも専攻していた杉山さん。「山登りの途中で廃村になった集落や廃れてしまった林業の痕跡なんかを見ると哀愁を感じるし、ものすごくV字に切り込んだ峡谷や絶壁の地形を見てもたのしい。単純に山登りが好きっていうのとはちょっと違うのかもしれない」と笑います。

3県300名山を達成して次の目標を尋ねると、「千名山をめざすのもいいけど、自分はもっと、地理や文化、名産品など、山を含めた身近な地域の魅力を見つけていきたい。そういう仕事にも関わっていきたい」と、新たな夢を語ってくれました。

▲南アルプス深南部は幻想的な景色が多く見られ、特にお気に入りの場所

▲2児の父の杉山さん。もう1つの夢は子どもたちと一緒に山に登ること