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第100録 水とともに生きる「水郷日田(すいきょうひた)」

いい旅ニッポン見聞録 2026年7月号 Vol.632

川が集まる交通の要衝

水とともに生きる「水郷日田(すいきょうひた)」

大分県日田市

▲三隈川に浮かぶ屋形船は水郷日田を象徴する風景です

政治・経済・文化の中心地として発展

北部九州のほぼ中央に位置する大分県日田市は、交通の要衝として江戸幕府直轄地・天領となり、九州の政治、経済、文化の中心地として発展しました。人々の生活も比較的豊かで、その面影は今も街並みや文化に受け継がれています。

約1万発の花火が打ちあがる「川開き観光祭」、九州のひなまつり発祥の地とも言われる「天領日田おひなまつり」など、祭りが多いまちでもあります。また「日田やきそば」や「日田まぶし(鰻)」などのグルメも人気です。近年は歴史的な街並みを残す豆田(まめだ)町が観光地として有名なほか、漫画「進撃の巨人」の作者が日田市出身であることから、聖地にもなっています。

水が育んだくらしと街

「山あいに都あり」これは江戸時代の日田の繁栄ぶりを表した言葉です。その繁栄を支えたのが豊かな水でした。周囲を阿蘇山系、九重山系に囲まれ、それらから流れ出る豊富な水は日田盆地で合流し、地域住民の水源になっています。

またサッポロビール九州日田工場や半導体関係の工場など、良質な水を大量に使用する企業が多く立地しています。一方で、豊富な水は度重なる豪雨被害を住民に与えてきました。市民は水害を警戒しながらも、水の恵みをいかしたくらしを営んでいます。

人をひきつける「水郷日田」

水も山も人情も清らかであることから「水郷」は濁らせずに「すいきょう」と読みます。懐かしい雰囲気がただよう流れる水の音に心が洗われるまち。多様な祭りが受け継がれ、おいしいお酒や温かな人情も日田の魅力の一つです。

こんな日田を大分県内の仲間が放っておくはずがありません。組合バスツアーでは人気№1です。筆者は日田市出身ですので、現地ガイドとなり毎回奮闘しています。みなさんもぜひ日田にお越しください。

▲ユネスコ無形文化財にも登録されている日田祇園の山鉾(やまぼこ)

▲日田市大山町のダムに設置された「進撃の巨人」の銅像。世界各国からファンが訪れます